韓国に「プライベート・オフィス・ソウル」がオープン
ロールス・ロイスは、ドバイ、上海、ニューヨークに続き、本拠地のグッドウッドを含めると5番目となるクリエイティブなスペース、「プライベート・オフィス・ソウル」を韓国にオープンしたと発表しました。ソウルに常駐するビスポーク・デザイナーと直接連携して、パーソナルな体験を提供するプライベート・オフィスについて紹介します。
アジア地域でもビスポーク需要が増加
2024年11月27日、ロールス・ロイス・モーター・カーズは韓国に「プライベート・オフィス・ソウル」を開設し、プライベート・オフィスのグローバルネットワークをさらに拡大した。これはグッドウッドにあるオリジナルのプライベート・オフィスである「ホーム・オブ・ロールス・ロイス」、ドバイ、上海、ニューヨークの既存拠点に加わる5番目のクリエイティブなスペースとなる。
極めてパーソナルで感性に訴えかけるラグジュアリー体験が求められるグローバルトレンドが続く中、ロールス・ロイスの顧客は個人的に意義深いビスポークカーをつくり上げたいという意欲をますます高めていることがプライベート・オフィスの設立の動機である。
ロールス・ロイスの急成長市場のひとつであるアジア太平洋地域でも、近年、ビスポークの創造性と洗練性が飛躍的に高まっている。プライベート・オフィス・ソウルの開設は、こうした需要の高まりに応えるものであり、この重要な地域におけるコミッションひとつひとつの価値をさらに高め、唯一無二の価値創造に重点を置くロールス・ロイスの基本理念を支える。
またロールス・ロイスはアジア太平洋地域の顧客といっそう緊密な関係を築くことで、デザインチームはこの市場のトレンドや顧客の嗜好を理解することが可能となる。
活気あふれるチャムシルの中心地に誕生
アポイント制のプライベート・オフィス・ソウルは、伝統と革新が融合する活気あふれるチャムシル(蚕室)地区の中心に位置する。穏やかで居心地の良い雰囲気のオフィスは、ローカルの文化からインスピレーションを得た要素を取り入れ、ビスポークデザイナー、クライアント・エクスペリエンスマネージャーとの緊密なコラボレーションを図るための最適な環境を提供する。
プライベート・オフィスのエキスパートたちは、顧客の要望、願望、理想を丁寧に引き出し、嗜好や個性を反映した独創的なロールス・ロイスをつくり上げていく。最初のデザインが決定した後は、顧客とともにオーダーの進行状況を確認し、そのビジョンをグッドウッドの職人と作業を進めて実現する。
プライベート・オフィス・ソウルをはじめとする5つの拠点は、世界中で顧客に卓越した体験を提供するロールス・ロイスの真摯な取り組みへの決意を示している。
AMWノミカタ
ロールス・ロイスの特別注文を受けるプライベート・オフィスを日本ではなくソウルに新設したことは少し驚きであった。2024年1月〜10月の販売台数を見ても韓国は150台で前年比-38.5%と落ち込み、日本と比べても半分くらいの台数しか販売していない。販売台数で言えば断然日本に作るべきであると思うが、これは今後の成長を睨んだ決定だったのだろうか。
以前、日本で超高級ブランドのビスポークサービスの仕事に関わったことがある。日本の顧客はどちらかというと自分の好みを細かく強く主張するより、誰か名のある人の選んだバランスの良い出来上がった仕様を選ぶ傾向にあった。ビスポーク慣れしていないということではないと思うが、いろいろと細かく決定を迫られることを好まないのだろうと感じた。その点、韓国の顧客のほうが好みを主張することが自然な国民性なのかもしれない。
ソウルまでは飛行機で2時間半程度である。なにか特別な仕様を求める日本の顧客にとっては遠い距離ではないだろう。