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スズキ現行「アルト」だけのワンメイクレース「HA36カップ」最終戦を制したのは!?「SUGOの魔物」で波乱の展開…漁夫の利を得たのは?

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 佐藤 圭(SATO Kei)

2024年第3戦 1クラス:最後まで安定したラップを刻み大逆転で優勝

続いてAGS(Auto Gear Shift)の2クラス。ポールポジションはHA36カップで優勝の経験もある47号車 椎名栄一郎で、タイムも2クラスでは唯一となる1分57秒台をマークした。2番手は、こちらも愛知から毎回のように遠征する575号車 高橋康平で、椎名とのタイム差は約0.2秒と十分に逆転を狙うことが可能な位置。ポイントリーダーの113号車 阿部優翔は3番手で、無理せず表彰台に乗り逃げ切る作戦だろうか。

ところが決勝はクラス1と同様に波乱の連続となり、椎名も高橋も「SUGOの魔物」に喰われてしまう。上位2名が姿を消し漁夫の利を得たといえるのが阿部で、ファステストラップは後続のドライバーに及ばないが、最後まで安定したラップを刻み大逆転で優勝を飾った。

準優勝はNAや耐久にもエントリーする361号車 高松正雄、3位はHA36カップではデビュー戦となる390号車 佐久間航平。タイムに勝る上位のドライバー次々に姿を消していくという、最後まで生き残ることの大切さを改めて痛感するレースだった。

* * *

2025年もHA36カップは、6月29日にエビスサーキット東コース、9月7日にスポーツランドSUGO、10月26日にエビスサーキット西と、計3戦のシリーズが組まれている。東北660のなかでもっとも難しく、接近戦が楽しめるHA36カップ。この熱さと楽しさをぜひ現地で味わってみよう。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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