最大5名が快適に過ごせるラグジュアリーセダン
ベースモデルおよびアズールモデルのフライングスパーは、最大5名の乗員が安全かつ快適に移動できる。フライングスパーのスピードモデルに次ぐ存在であり、0-100km/h加速は3.9秒というベンチマークを達成している。
ベースモデルのフライングスパーの外観には、グロスブラック・マトリックスグリル、マットブラックのロアバンパーグリル、クロームのブライトウェア、楕円形のブライトクロームテールパイプフィニッシャーが採用され、存在感を際立たせている。インテリアでは、ベントレーのエンブレムが刺繍されたストレートフルーテッドシートをはじめ、スイッチギア、ベゼル、エアベント、ドアハンドルにブライトクロームが施されている。
リラクゼーション機能で長距離移動も快適に
アズールモデルのフライングスパーは、光沢ブラック仕上げのマトリックスグリルにクロームのサラウンドと11本の縦型ヴェインを組み合わせた、印象的なフロントフェイスを採用している。さらに、アズール・フェンダーバッジ、ブライトクロームのロアグリル、クロームのブライトウェア、新設計の22インチ・アズールホイール(シルバー&ブライトの切削メタル仕上げ)などが華やかさを加えている。これらアズール特有の要素は、クローム仕上げ仕様とダークグロスブラックライン仕様の2つから選択可能だ。
すべてのアズールモデルはストレスの軽減とウェルビーイングの向上をコンセプトに設計されており、ドライバー支援技術によって快適かつ安全な走行を実現する。前席2席および後席の外側2席には、暖房と換気機能を備えたウェルネスシートが備わっており、乗員の体温調整をサポートする。さらに、6つのプログラムから選べるリラクゼーション機能も搭載され、筋肉の緊張を和らげ、姿勢のバランスを整えることで長時間ドライブによる疲労を軽減する。
そのほかの魅力的な装備としては、ムードライティング、シートおよびドアインナーパネルに施された3Dハーモニーダイヤモンドキルティング、アズールの刺繍があしらわれたヘッドレスト、オープンポア・クラウンカット・ウォールナットのウッドトリムなどが挙げられる。また、ツーリング、コンフォート、ムードライティングの各パッケージも標準で装備されており、仕上げとして照明付きのベントレー・トレッドプレートには「Azure(アズール)」のロゴが刻まれている。
参考価格は以下のとおりである。
・コンチネンタルGT ベース:3367万円
・コンチネンタルGTC ベース:3850万円
・コンチネンタルGT アズール:4040万円
・コンチネンタルGTC アズール:4422万円
・フライングスパー ベース:2950万円
・フライングスパー アズール:3540万円
AMWノミカタ
先に発表されたスピードモデルになぜウルトラと名のつくパワートレインを採用したかが理解できた。速さではなく快適性を求める顧客には“ウルトラ”ではなく必要にして十分な“ハイパフォーマンス”パワートレインがすでに用意されていたからであろう。プレスリリースでは、それでも先代のコンチネンタルGT スピードのパワートレインを凌駕していると書かれている。
確かに最高出力は21ps、最大トルクは30Nmほど新型のほうが高いが、0-100km/h加速は0.1秒、最高速度に至っては新型は270km/hで先代のコンチネンタルGT スピードより55km/hも低い数値となる。これはハイブリッドではない4L V8エンジンを搭載したベンテイガの最高速度の290km/hよりも20km/hほど遅いことになる。
ベントレーは「良いクルマ、速いクルマ、クラス最高のクルマを作る」というモットーを掲げているメーカーである。270km/hが決して遅いわけではないが、これがこのエンジンの限界とも思えず意図的に最高速度を抑えているなにかしらの理由があるのであろう。価格は、コンチネンタルGTのアズールモデルがスピードより約100万円高い4040万円となる。顧客はパフォーマンスを求めるのか、快適装備を求めるのか、はたまた価格を重視したベースモデルにゆくのか興味深い。

















































