ローズゴールドの美しさを引き立てたオーダーメイドモデル
ベントレーは2025年3月11日、特別にオーダーメイドされた「バトゥール ザ・ブラックローズ」を公開しました。自動車業界初となる金属積層造形(AM)3Dプリンティング技術を採用し、特別に調合されたブラックローズのエクステリアが美しいモデルです。同社のオーダーメイド部門であるマリナーの技術、カラー、素材、仕上げの幅広さを示すこのモデルの詳細を見ていきます。
オーナーとの共同創造で生まれた唯一無二のザ・ブラックローズ
ベントレーは、オーナーとともに創り上げる「コ・クリエーション」のオーダープロセスを象徴する特別な「バトゥール ザ・ブラックローズ」を発表した。このモデルは、ローズゴールドの美しさをテーマに仕立てられている。
バトゥール ザ・ブラックローズは、マリナーのビスポークスタジオが手がける18台限定生産のバトゥールのうちの1台であり、顧客とマリナーのデザインチームが協力して生み出した作品である。この唯一無二の1台には、オーナーのためにマリナーが特別に調合した専用のメタリックカラー「ブラックローズ」を採用。
グロス仕上げのベルーガカラーがアッパーボディを引き締めている。さらに、フロントグリルやエンドレスボンネットラインのブライトウェア、ミラーキャップ、ロワーボディキット、22インチのトリトンホイールには、サテンローズゴールドのアクセントをプラス。これらのホイールには、ブラックキャリパーを備えた迫力のカーボンセラミックブレーキが組み合わされている。
インテリアは、ダークトーンのレザーやフェイシア、ファブリック素材がローズゴールドの輝きによって際立っている。また自動車業界初となる金属を層ごとに積み重ねて精密なパーツを作り出す革新的な製造方法であるベントレーの金属積層造形(AM)3Dプリンティング技術により、最大210gのホールマーク付き18Kローズゴールドが随所にあしらわれている。使用部品は、ドライブモードセレクター、ベントレーの象徴的なオルガンストップベンチレーションコントロール、そしてステアリングホイールのローズゴールド製インサートマーカーなどが含まれ、ビスポークの精緻なクラフツマンシップを際立たせている。
サステナブルなゴールドパーツでラグジュアリーを再定義
ベントレーは名門ゴールドスミス「Cooksongold(クックソンゴールド)」と提携し、最先端の製造技術と伝統的な素材・仕上げ技法を融合させる業界初の試みに取り組んでいる。これは100%リサイクルされたジュエリー由来のサステナブルな原材料を活用することで、ベントレーの「サステナブル・ラグジュアリー」への取り組みを反映する。
バトゥールのために製造されたすべてのゴールドパーツには、バーミンガムのジュエリークオーターのホールマークが刻印され、素材の信頼性が保証されている。さらに2022年に製造されたパーツには、エリザベス2世女王のプラチナジュビリー(即位70周年)を記念するジュビリーホールマークも刻まれている。
2022年、ベントレーはクルー工場のAM(積層造形)能力を倍増させるため、総額300万ポンド(約5億7800万円)の投資を決定し、3D CADモデルを実際のパーツへと変換する生産プロセスを強化した。ホールマーク付き18Kローズゴールドは、マリナーによる多彩な仕上げの一例に過ぎない。航空宇宙産業から着想を得たチタンや、コーヒー焙煎の副産物を利用した持続可能なレザー調のテキスタイルなど、選択肢は無限に広がっている。唯一の制約は、顧客ひとりひとりの想像力のみである。

AMWノミカタ
バトゥールは「バカラル」に続くマリナーのコーチビルド・シリーズの2番目のモデルで、18台のみ生産される。最終的な仕様はそれぞれ顧客によって決まるが、そのうちの1台が今回紹介する「ザ・ブラックローズ」である。最大の特徴はインテリアのブライトウェアに本物の18Kローズゴールドを使ったことで、そのパーツを3Dプリントで製作したことがベントレーにとって初めての試みとなる。
このローズゴールドのインテリアのテーマはエクステリアにも広がり、フロントグリルやミラーキャップ、ロアボディキット、ホイールなどにもあしらわれ、クルマとしての統一感が増し、これぞビスポークモデルといえる仕上がりとなっている。
ベントレーのここ最近の限定車や特別仕様車はアクセントカラーを追加したり、特別な色や刺繍やトレッドプレートだけを変えるような、本来ベントレーが持つビスポークの技術があまり発揮されていないものが多かった。しかしながら総額300万ポンド(約5億7800万円)を投資し、3D CADモデルでの生産プロセスを強化したこと、そして今回の初めて3Dで製作された18Kローズゴールドのインテリアアクセントを採用したことは、今後のベントレーのビスポークの可能性をさらに広げるものとなってゆくのではないだろうか。

























































