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「え? ベースはボクスター!?」完成度が高すぎるランボルギーニ「カウンタック」仕様

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: 神村聖(KAMIMURA Satoshi)

総計5台が製作されたうちの第4号車

この会社では「LP400」仕様から「ウルフ カウンタック」仕様など、かつてオリジナルのカウンタックに存在した各スペックから選択可能で、伴さんが選んだのは「LP5000Sクアトロヴァルヴォーレ」に近い仕様。またボディカラーは濃い目のシルバーメタリックで、グリーンの革内装と組み合わせてもらうことにした。

このレプリカは、ポルシェ986ボクスターのモノコックに、鋼管製のサブフレームを組みわせたシャシー、同じくボクスター用のサスペンションやパワートレーンなどを組み込んだもの。いっぽう、ボディパネルについての詳報は聞いていないそうだが、おそらくはニュージーランドで同じくカウンタック レプリカを製作している「カウンテス(Countess)」社のFRPボディキットを流用した可能性が高い。

総計5台が製作されたうちの第4号車である伴さんの愛車は、完成までに5年ものときを要し、さらに車検取得までにもう1年が経過。大阪で開催された「レトロカー万博2024」にてようやくカーショーデビューしたのは、2024年末のことであった。

じつは2024年の「レトロカー万博」でもこの個体と遭遇しているのだが、オーナーに会うチャンスはなく、内部までは見られなかった。「チッタ ミラマーレ」でまじまじと見ると、いかにも日本製らしい仕上げの丁寧さや、インテリアまでカウンタックの様式で作り込まれていることが確認できた。

そして、撮影ポイントまで伴さんの運転(後退・前進ともにサイドシルに座るスタイルで!)会場内を自走していただいたのだが、その時に聞こえてくるのは明らかにボクスターのボクサー6気筒サウンド。でもカウンタックのスタイリングには、不思議と良く似合っているようにも感じられたのだ。

インタビューの締めくくりとして、今後の目標、あるいはこれから乗ってみたいクルマなどについて伺ったところ、次のような答えが返ってきた。

「このカウンタック レプリカでキャンピントレーラーを引っ張りたい!」

「カウンタック普段使いニキ」の勇気と好奇心は、どうやらホンモノのようである。

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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