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落札金額が約6億6400万円!!価格高騰が止まらないランボルギーニ「ミウラSV」

落札金額が約6億6400万円!!価格高騰が止まらないランボルギーニ「ミウラSV」

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: 2025 Courtesy of RM Sotheby's

ディテールとメカニズムの手直しのみで、オリジナリティを保持

ランボルギーニ ミウラ P400 SVは150台しか製造されなかった極めて希少なモデルだが、今回RMサザビーズ「MILAN 2025」オークションに出品されたのは、そのうちの1台。1971年12月4日に、サンタ・アガータ・ボロニェーゼのランボルギーニ本社工場から出荷された、との記録が残っている。

新車としてラインオフされた時から「スプリットサンプ」潤滑システムと、純正エアコンという、今なおもっとも人気のあるスペックで製作された後期生産モデルであるこのP400SVはシャシーNo.#4946で、米国向けとしてオーダー。「ロッソ・コルサ(Rosso Corsa)」のボディと「ブルー(Bleu:紺)」のインテリアを組み合わせた魅力的なカラースキームで、アメリカ合衆国ニューヨーク市のディーラー「モデナ・カー(Modena Car)」社を介して、ファーストオーナーに納車されたとのことである。

ところがそれ以後、初期のヒストリーはほとんど不明で、再び姿を現したのは1980年代に入ってからのこと。当時カリフォルニアを拠点とする歯科医、ノーマン・ベイカーが所有していたとされる。「ランボルギーニ・ミウラ・レジスター」によると、この時期にエクステリアのカラーは、インテリアと合うブルーに変更されていた。

メカニカルパーツをリフレッシュして新車のように美しい

10年後、ヨーロッパに戻ったこのP400SVは、ピーター・ヴィーガースなる人物および、ワイヤーホイールで有名な「ボラーニ(Borrani)」社および「カロッツェリア・トゥーリング(Carrozzeria Touring)」社の元社主であるポール・V.J.クート氏が所有し、「ベリー・スーペリア・オールドカーズ(Very Superior Old Cars)」社を仲介してフランス、そのあとにオランダで販売された。

2003年にポルトガルのプライベートミュージアムに買収され、その後すぐにボディカラーは赤色に変更。そして2012年、P400SV はベルギーのディーラーを通じて販売され、クラシック・ランボルギーニ界の第1人者であるゲイリー・ボビレフ氏の協力により、米国へと舞い戻ることになった。

大西洋を再び渡った際、ボビレフはこのP400SVが充分に良好な状態にあると判断したとのこと。それでも素性の良いこの個体をさらに最高の状態に仕上げたいと考え、カリフォルニア州サンディエゴの「ボビレフ・モーターカー・カンパニー(Bobileff Motorcar Company)」社にて、メカニカルパートのリフレッシュを受けることにした。

このときブレーキやフロントサスペンション、計器類はリビルドされるとともに、油圧システムをオーバーホール(クラッチのマスターシリンダーを含む)。フューエルラインは交換され、新品のアルミニウム製燃料タンクが取り付けられた。

いっぽうインテリアについても、ニューヨークの「スピニーベック(Spinneybeck)」社に委ね、オリジナルレザーのサンプルを使用して、元色と同じブルーで張替え。ボディも今いちどロッソ・コルサで再塗装された。

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