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落札金額が約6億6400万円!!価格高騰が止まらないランボルギーニ「ミウラSV」

落札金額が約6億6400万円!!価格高騰が止まらないランボルギーニ「ミウラSV」

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: 2025 Courtesy of RM Sotheby's

フルレストアを施すことなくコンディションを維持

このディテールへの徹底した配慮により、ミウラSVは2016年の「モントレー・クラシックカーウィーク」中に開催された、イタリア車だけを対象とするコンクール・デレガンス「コンコルソ・イタリアーノ(Concorso Italiano)」内で催されたミウラ50周年記念イベントにて「ベスト・ランボルギーニ」に選出された。この名誉あるアワードは、この個体がフルレストアを施すことなくこれだけのコンディションを維持してきたという事実と、その本質的なクオリティを証明するものだった。

現在、新車時オリジナルのカラースキームを維持しているこの美しいミウラは、希少な「スプリットサンプ」仕様でエアコンを搭載。3929cc横置きV12エンジンがマッチングナンバーを保持しているという点で、さらにマーケットでの訴求力アップとなる。くわえて純正ブックレットにツールロール、スペアホイール、純正を再現してフィットしたラゲッジセットも付属しており、ミウラを求める落札希望者にとってはこの上ないほどに魅力的な個体、とアピールするRMサザビーズ欧州本社の意向も理解できる。

そのあたりを加味して、今回のミウラP400SVには340万ユーロ~380万ユーロ(5億5420万円〜6億1940万円)という、ここ数年のミウラSVの相場価格と比較しても自信たっぷりなエスティメート(推定落札価格)が設定されていた。実際の競売ではエスティメート上限を軽々と凌駕する394万2500ユーロ。現在のレートで日本円に換算すれば、約6億6400万円で競売人の小槌が鳴らされる大商いとなったのだ。

これまでにもしばしばお話ししてきたとおり、ランボルギーニ ミウラは現在の国際クラシックカー・マーケットを象徴するモデルのひとつ。この名作の価格の推移が、市場全体の盛衰をそのまま体現することも多いのだが、今回のハンマープライスはミウラSVの相場が再び高騰していることを示すのか……? あるいはこの個体だけのハプニング的なものなのか……??

今後の市場動向も注目していきたいところである。

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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