クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB

クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

  • TOP
  • CLASSIC
  • アルファ ロメオ最後のFRセダン!「75」に今も惹かれる理由【カタログは語る】
CLASSIC
share:

アルファ ロメオ最後のFRセダン!「75」に今も惹かれる理由【カタログは語る】

投稿日:

TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)

1.6直4から3L V6のほかディーゼルやターボの設定もある多彩なパワーユニット

75のメカニズムは、先代モデルであるヌオーヴァ・ジュリエッタ(1977年〜1985年)やアルフェッタ(1972〜1987年)から受け継がれたものだ。その最大の特徴は、トランスアクスル方式の採用にある。エンジンはフロントに縦置き、トランスミッションはリアに配置することで理想的な前後重量配分を実現し、さらにインボードブレーキも採用された。

エンジンは、本国では直列4気筒の1.6L、1.8L、2LのDOHCを始め、1.8Lターボ、2Lターボディーゼル、そしてV6の2.5Lおよび3Lが設定された。1.8Lターボは、排気量を1761ccに落とし、当時のグループAツーリングカーレースのホモロゲーションを取得した「75ターボ・エボルツィオーネ」も登場した。

一方で、日本仕様のカタログには2Lのツインスパークと2.5LのV6が用意されていた。燃料供給装置は、ツインスパークがM.M.E.I(モトロニック・マルチポイント・エレクトロニック・インジェクション)、V6がB.L.J(ボッシュ・Lジェトロニック)である。カタログの諸元表によると、いずれも最高速度205km/h、V6を搭載した「75 MILANO」では1/4マイル加速タイムが17.5秒と記されていた。

サスペンションは、フロントがダブルウィッシュボーン、リアはド・ディオンアクスルを採用。V6モデルにはセルフレベリングサスペンションも装備され、ATもオプション設定されていた。また、保管していた特別仕様車のチラシには、V6モデルにJVC+JBLのオーディオが特別装備されたモデルが記載されていた。スピーカーのJBLは、当時同じ商社の扱いブランドだったため、このような仕様が用意されたのだろう。

ボディサイズは、全長4330mm×全幅1660mm×全高1350mm、ホイールベース2510mmと、今から見ればコンパクトだ。エクステリアデザインは、1977年のジュリエッタや1983年の33と同様、ハイデッキのウェッジシェイプが特徴的だった。フロントからリアにかけてショルダー部分に黒いベルトを通すなど、今でいう「クセ強」なデザインとでも表現すれば良いだろうか。このウェッジシェイプは、後継の155にも受け継がれた。

>>>なつかしい! が満載の「カタログは語る」はこちら

12
すべて表示
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
著者一覧 >

 

RECOMMEND

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

 

人気記事ランキング

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

AMW SPECIAL CONTENTS