伝説の「イエローバード」を現代に蘇らせた50台限定モデル
2025年8月15日〜16日、米カリフォルニア州モントレーで開催されたRMサザビーズ「Monterey 2025」オークションに、RUF CTRアニバーサリーが出品されました。1987年に世界を驚かせた伝説の「イエローバード」を現代に蘇らせた、わずか50台限定の記念モデルです。リビエラブルーの美しいボディと特注インテリアを備え、走行距離わずか約320kmと新車同様! 同オークションも注目の一気に集めました。
現代技術で実現したCTRの名に恥じないハイスペック仕様
ドイツのRUF(ルーフ)オートモービルが、ドイツ自動車工業会から正式に自動車メーカーとして認められていることはよく知られている。これは、彼らがポルシェのプロダクトをベースとするチューニングという枠を超え、独自の開発コンセプトによって高性能で信頼性の高いクルマを製作してきた結果だ。また、安全性や環境性能への積極的な取り組みも高く評価されている。その成り立ちは、2025年末で自社ブランド車の生産中止を決めたアルピナにも似ている。
このRUFの名を一躍世界に轟かせる原動力となったのが、1987年に発表された初代「CTR」だ。CTRとはCグループ、Turbine、RUFを意味し、当時の930型911カレラをベースに、RUF独自のエンジニアリングが施されたモデルだった。
RUFは、CTRがいかに画期的で、彼らの歴史を語るうえで欠かせないモデルであるかを改めて世界にアピールするため、2017年にCTR生誕30周年の記念モデルとなる「CTRアニバーサリー」を発表した。初代モデルと同様、ジュネーブ・ショーが世界初公開の舞台として選ばれた。
710psの3.6Lツインターボ搭載!0→96km/h加速は3.5秒未満
CTRアニバーサリーは、単に初代CTRの復刻版として企画されたわけではない。その基本的なボディシルエットには930型911のイメージが色濃く継承されているが、このボディは最新の技術によって生み出されたカーボンファイバー製のモノコックタブと組み合わされている。外装パネルにも同素材を導入することで、約1200kgという軽量性を実現した。このドライウエイトは、初代CTRのそれとほぼ同じスペックだ。
リアのアルミニウム製サブフレーム上に搭載されるエンジンは、3.6Lの水平対向6気筒ツインターボ。最高出力は710psと、初代CTRが搭載した3.4L水平対向6気筒ツインターボの469psを大きく上まわる。このパワーユニットに組み合わせるミッションも、RUFが独自に開発した7速MT。その結果、CTRアニバーサリーは0→96km/h加速で3.5秒未満、最高速では約360km/hという運動性能を誇っている。
前後にアクティブ調整式のダンパーを備える、プッシュロッド方式のサスペンションを採用していることも、エンジニアリングにおける大きな特徴だ。














































































































































































