クラシックカーラリーだからこそアナログ計測にこだわる
仕事で訪れたイタリアでの偶然の出会いが、夫婦の人生を少し豊かしました。オーナーの南直樹さんは、フィレンツェでクラシックカーイベントを体験したことをきっかけに、古いクルマの世界に魅了されます。そして2019年、ジョヴァンニ・ミケロッティがデザインした英国車トライアンフ「スピットファイアMk3」と出会い、夫婦でクラシックカーラリーを楽しむように。アナログ計測で“ピッタリ”を狙う、その楽しさを語ってくれました。
コッパディ小海を主催する岡田さんとの出会いがクラシックカー生活のきっかけに
手に入れてから2025年で6年目となるトライアンフ スピットファイアMk3で長野県小海町で開催された日本最古のヒストリックカーラリー「コッパディ小海」に参加した南直樹さん。いつも遊びに行く時は一緒というとても仲良しの奥さま雅子さんとのエントリーである。
「はじめてのクラシックカーが、このスピットファイアなのですが、私たち夫婦と同い年ということも気に入っています」
そんな南さんとクラシックカーとの縁は12年前に遡る。
「仕事でイタリアのフィレンツェに行ったときのことですが、そこでコッパディ小海を主催する岡田邦雄さんと知り合いました」
岡田さんは、自動車文化の研究家として、年代国籍を問わずさまざまな車種、とくにすでに消滅したメーカーや少数生産車への造詣の深さで一目置かれる存在である。南さんは食品、岡田さんはクルマという違いはあるが、イタリアのコーディネーターで石田さんというふたりの共通のパートナーがいた。そのような縁もあって、南さんは岡田さんの車両見学に付き合うことになった。
「この時はランチア ラムダという1920年代のクルマを見に行ったのですが、クラシックカーの趣味の世界を初めて知りました」
南さんはクラシックカーの持つ美しいデザインと歴史に惚れ、次第に興味を持ち始めた。
イタリアでクラシックラリーに魅せられる
クラシックカーが気になり始めて仕方がない南さんに対し、石田さんから提案があった。
「サーキット アヴェッツァーノに参加してみない? 参加している人たちは、みんなフレンドリーでクラシックカーに詳しくなくても楽しめるよ」と。
「サーキット アヴェッツァーノ」は、血眼になってレギュラリティランのコンマを争うのではなく、地域の豊かな料理やコースの景勝地を楽しむなど、参加者にクラシックカーラリーを楽しんでもらおうというコンセプトである。その心地よい非日常の魅力にすっかりと心を奪われ、どハマリした南さんは翌年も再び参加した。
「主催者が自分のコレクションからレンタルさせてくれたのがMG A。記念になるようにフォトアルバムもいただき、今でも時々見返すくらい楽しかった思い出があります。」
そうしたことをきっかけに、古いスポーツカーを所有したいと岡田さんに相談。
「いい出物があったら紹介して欲しい」
と頼んだ。























































