トヨタ「S-FR」用だった購入資金を使って海外クルマ旅
クルマの購入資金で、ヨーロッパを旅行する。そんな少し変わった選択をしたのが、トヨタ「カローラ1300GS」のオーナー“TUNAさん”です。購入しようとしていたトヨタ「S-FR」が市販されないなら、その資金で「ヨーロッパを走って、思い出とクルマを持ち帰ろう」と決意したそうです。英国で手に入れたカローラで約6100kmを走破し、旅の終わりには日本へ個人輸入。クルマ好きの夢と思い出が詰まった、忘れられない“人生の相棒”をご紹介します。
英国の日系中古屋で購入したカローラはエアコンレス!?
趣味のクルマを購入する理由は人によってさまざまだが、“TUNAさん”が1998年式トヨタ カローラ1300GSを手に入れた理由は、あまりほかの人と被ることはないだろう。
元々クルマが趣味だった“TUNAさん”は2015年の東京モーターショーで公開されたコンパクトFRクーペのトヨタS-FRを購入しようと貯金していた。しかし、そのクルマが販売されないことが判明。その資金で他のクルマを購入しようとも思ったそうだが、以前から憧れていたある計画を実現することにしたそうだ。
「ユーラシア大陸を横断された方とか、アフリカまでワゴンRで行った方がいたりとか、そういう人たちの行動にすごい憧れがあったんです。夏休みと有給休暇を全部つないだら25日くらい休める。クルマオタクならばやってみたい経験でした。例えばアウトバーンやニュルブルクリンクを走るとか、名だたる自動車博物館に全部行くとか、全部叶えた上でお土産にクルマを持って帰ってこようというものでした」
計画を実行に移した“TUNAさん”は、日本からまず最低限のコミュニケーションが取れそうな英語圏の英国へ向かいクルマを購入することにした。英国は日本の駐在員の方も多いため、日系の中古屋で自身が探したカローラ(約8万5000km、約10万円)の引き取りと車検を依頼し、ヨーロッパのクルマ旅に出発。クルマ自体は快調だったそうだが、そこには意外な落とし穴があった。
「夕方に暑いなと思ってエアコンをつけようと思ってスイッチを押したら、突き指するぐらい硬かった。何だろうと思ったらエアコンが付いてないクルマだったんです。まわりを見てみたら、例えばベンツのEクラスとかでもみんな窓開けて走っているんですよ、英国って。なので大丈夫だとその時は思ったんですけど、地中海の方まで行ったら、もう後悔しました」
一度は乗ろうと思っていたカローラは英国仕様!帰国時に個人輸入した
エアコンの問題はありつつも、購入したカローラでドーバー海峡を渡り、ヨーロッパ各国(ベルギー・ドイツ・ポーランド・チェコ・オーストリア・イタリア・フランスなど)を23日間で6100kmを走行した。この旅の途中、アウトバーンやニュルブルクリンクを走るなどクルマ趣味を満喫した“TUNAさん”は、旅の終了と同時にカローラを日本に個人輸入した。
さまざまな車種が選べるはずだが、“TUNAさん”がカローラを選択した理由はなんだろうか。
「昔から人生の中に組み込んでいたクルマだったんです。日本の中でもベストセラーのクルマなので、そこを起点に物事を考えたいなって思って。今まで20台以上のクルマを買ってきたんですけど、やっぱりカローラを買ってよかったなっていうのはあります」
“TUNAさん”は今後の展望についても語ってくれた。
「2019年に買ったので、10年車検を付いた状態で維持しようと思っています。あと4年なんですけど、そこまでは走れる状態にしたい。それ以降はできれば再塗装とかもしないで板金も最小限にして、イギリスにいたままの姿を保ちたいなと思っています」
















































