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障がい者も健常者も参加OKのサーキットイベント!クルマの楽しさと正しい運転操作が学べる

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TEXT: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)  PHOTO: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)

  • 一般社団法人国際スポーツアビリティ協会が主催しているハンドドライブレーシングスクール(HDRS)。主催者の青木拓磨氏は、元GPライダー。練習中の事故で半身不随になった。講師はスーパー耐久シリーズなどで活躍する山田亮選手が務める
  • HDRS参加車両は自身が普段から使用している車両でOK
  • 3本の走行枠ではそれぞれのペースでサーキット走行を行っていく
  • 車両の台数も制限されているので、コース内で自らのドライビングに集中できる
  • 無理に全セッションを走行する必要はなく、マイペースで参加できる
  • 先導走行を含めると30分の走行枠が4本あるので、しっかり走り込むことが可能
  • 参加者同士でいろいろな情報交換も行われており、レクチャー後の歓談も楽しんでいる様子
  • 大畑裕康さん(日産フェアレディZ)
  • 大野豊和さん(スズキ スイフトスポーツZC31)
  • スラローム走行・急ブレーキ体験を行った後に先導走行でサーキットのコースを走行
  • HDRSを主宰するのは青木拓磨氏。自らの経験をもとに丁寧な指導をしている

モータースポーツ未経験でも走る楽しさを満喫できるHDRS

2025年11月12日、千葉県・袖ケ浦フォレストレースウェイで行われたHDRS(ハンドドライブレーシングスクール)は、障がいの有無に関係なく、誰でも安心してサーキット走行を体験できる場として人気を集めています。専門的な技術を学びながら、自分のペースで走れることが魅力のイベントです。

障がい者手帳保持者は格安で受講可能!個々に合わせた特別なレクチャーもある

障がいや健常に関わらず誰もがクルマでモータースポーツを楽しめるという視点で障がい者にも積極的なレース参戦を促しているHDRSは、袖ケ浦フォレストレースウェイで開催されている。

スクールでは、毎回車両の基本的な運転操作を学ぶところからスタートするため、サーキット初心者でも楽しめるようなプログラムが組まれている。まず簡単な座学を受け、その後は実践プログラムでとなる。広場で自分の愛車の運動特性を確認するため、公道上ではできない急ハンドルや急ブレーキ、そして急加速などを体験。このようなレッスンによってサーキットで必要なスキルを少しずつ高めていくである。午後は先導走行1本に続き、フリーで30分×3本と計4本走行ができる。

参加費は障がいを持つ方には破格の5500円(健常者は2万円)を設定し、1日マン・ツー・マン指導を行っているのがとくに大きな特徴だ。もちろん、障がい者に対しては、それぞれの機能障がいに合わせて、いかに車両をきちんと運転できるようになるかという点に留意した指導が行われる。きちんとした乗車姿勢を保つこと、より強いGに耐えてしっかり車両の操作をできるように、といったレクチャーもあるため、サーキット走行だけでなく、一般道での運転にも役立つと好評を得ている。

エントラントの声:スズキ・スイフトスポーツ(ZC31)大野豊和さん

大野豊和さんは、カートレースの接触事故で両足首を骨折し、足首より下の感覚がなくなった。その後、バイク事故で右足首をさらに骨折し、腸骨を移植している。日常生活では「正座ができない」「走ったり段差を飛び越えることはできない」ということはあるものの、現在もバイクでサーキットを楽しんでいる。4輪でもたまにサーキットを走行しており、HDRSを知った。障がい者手帳を持っているため参加してみるか、という動機でスクールにエントリーした。

「格安で1日しっかり走り込むことができました」

と大野さんはコメントした。

エントラントの声:日産フェアレディZ 大畑裕康さん

2007年に運動中に脊椎拘束(脊椎の中での血管のつまり)が発生し、片麻痺が残った大畑裕康さん。リハビリにより少しずつ回復しており、立ち上がりや階段の上り下りもできるレベルになっている。運転も現在は手動装置を使わずに普通のAT車の運転ができるようになっている。大畑さんはHDRSをXでの投稿のリツイートを見て興味を持ち、6月に見学。その後参加して、今回が2回目の参加となった。

「超お得ですし、走行枠も空いているので他車と絡んで事故をするようなこともないですし、自分の思ったとおりのラインを試してみたりできるのがいいですね」

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  • 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)
  • 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)
  • 1969年生まれ。美術大学で日本画を学んだ後に、編集プロダクション数社を経てフリーランスライター&フォトグラファーに。編集者時代にかかわってきたモータースポーツ取材を続け、現在も2輪4輪問わず国内外のサーキットやラリーシーンを取材している。日本モータースポーツ記者会会員。
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