派手なエアロに頼らないE500リミテッドその「さりげない凄み」とカスタムが熱い
ド派手なエアロや極限まで下げられた車高の車両がスポットライトを受けがちな東京オートサロンの会場で、地味だけど気になる1台を発見しました。ボディはストックをキープしつつ、なかみをアップデートしたW124型のホットモデル「E500リミテッド」のレストモッドを紹介します。
妥当BMW M5! で仕立てられたEクラスの刺客W124型の最高峰はポルシェが仕立てた超傑作
オートサロン会場の一角にひっそりと佇んでいたのは、ちょっと懐かしいメルセデス・ベンツのW124型Eクラス、しかもトップグレードの1995年式E500リミテッドだ。基本的にオートサロンのようなカスタム車両を展示するイベントでは、外観がノーマルという車両は逆に珍しいのだが、このEクラスは車高こそ限界まで下げられているものの、ボディは基本的にE500のエクステリアそのままを維持している。
500E(1993年以降はE500に変更)は、メルセデス・ベンツのミディアムクラスW124型に設定されたホットバージョン。その発想は少々乱暴で、本来直列4気筒や直列6気筒を搭載するEクラスのボディに、ワンランク上のSクラスに搭載される5L V型8気筒やトランスミッション、サスペンションまわりを詰め込んでBMW M5を凌ぐスーパーセダンを仕立ててしまおうというもの。開発やチューニングはポルシェに委託され、製造も500Eと呼ばれる前期型となる1993年まではポルシェが担当した。リミテッドはモデル末期の1994年〜1995年に500台限定で生産されたとされている激レア車だ。
5リッターV8は8連スロットル化で武装ブレーキもCLK63用のフロント360mm
今回紹介する車両は、そんなE500のボディはあえてストックをキープし、エアロパーツも純正のまま。しかしエンジンからトランスミッション、足まわり、インテリアとあらゆる箇所をアップデートしている。
まずはエンジン。エンジンルームを見ればわかるとおり、純正のM119型の5L V型8気筒をベースに8連スロットル化したうえで、LINK ECUで制御。さらに電動ウォーターポンプ化するなど、レースカー同様のチューニングが施されている。これに組み合わされるのはSLKなどに搭載されている6速マニュアルトランスミッションで、今後は電動パワステ化や電動クーラー化も計画されているという。
足まわりはエアサスを装着したうえで、ブレーキもW209型CLK63用(フロント360mm:6ポッド/リア330mm:4ポッドキャリパー)に大径化されている。ちなみにブレーキ径が大幅に大径化されたためチョイスしたホイールは、純正のAMGの17インチをベースにステップリムを使ってリバレル(3ピース、または2ピースホイールを分解し、リムを交換してサイズやオフセットを作り直すこと)し、19インチ化したもの。これはアメリカのレストモッド(レストア+モディファイ)と呼ばれるジャンルで、純正形状のまま大径化したホイールをチョイスするのと同じ手法だ。
インテリアは純正のまま? と思わせるほど拘りの一品で雰囲気を変えないワザが光る!
インテリアも見どころが多い。E500リミテッドの内装はグレー、レッド、グリーンのコンビネーションレザーが特徴となっているが、このクルマもオリジナルのグリーンコンビネーションはそのままに、各部に設置されたウッドパネルをリフレッシュしたうえで、フロントシートのみレカロのRMSフルバケットに交換。インサートを純正と同じグリーンでコーディネートしているのだ。
ちなみに乗り降りのためにステアリングは脱着式となっているのだが、装着されているステアリングが今や激レアアイテムとなっているAMGの純正というマニアックなディテールも見逃せない。またステアリングコラムにはAiM製のマルチファンクションディスプレイが設置される。
基本のボディラインを尊重しつつ、見えない部分をアップデートするアメリカのレストモッド的なアプローチで制作されたE500。外観は地味だったためオートサロンの会場では目立たなかったが、じつは今見ても色褪せない魅力に溢れた1台だった。
















































