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注意事項は「ガソリン残量」のみ!? 峠道を完全封鎖してランボルギーニ「ミウラSV」を全開走行させた興奮を回顧する【ミウラ生誕60周年_10】

注意事項は「ガソリン残量」のみ!? 峠道を完全封鎖してランボルギーニ「ミウラSV」を全開走行させた興奮を回顧する【ミウラ生誕60周年_10】

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TEXT: 山崎元裕(YAMAZAKI Motohiro)  PHOTO: Automobili Lamborghini S.p.A.  FACT CHECK: 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)

  • ランボルギーニ ミウラ:現代でも十分に速く美しい。ステアリングを握る者には、相応の知識と自制心、そしてタフネスさが要求される
  • ランボルギーニ ミウラ:過去の試乗は短時間のみ。ミウラが秘める本来の性能やキャラクターを真に理解したのは、この日が初めてだった
  • ランボルギーニ ミウラ:試乗車は「ポロ・ストリコ」が完璧にレストア。彼らの技術のすべてを注ぎ込んだ究極のデモカーでもある
  • ランボルギーニ ミウラ:用意された2台の内の1台「P400ミウラS(S/N:4644)」。当時のムゼオ ランボルギーニの所有車だ
  • ランボルギーニ ミウラ:背後から伝わるV12エンジンのサウンドや振動は官能的。385ps以上の迫力と、鋭いパワーを発揮してくれる
  • ランボルギーニ ミウラ:新車同様のミウラSVで完全封鎖された峠を全開走行。コーナーをクリアするたび、自身の経験値が高まっていく
  • ランボルギーニ ミウラ:完璧なコンディションのミウラSVによる全開ドライブに終始興奮。一生忘れることのできない、筆者の大切な思い出だ

生誕50年でフルレストアされたランボルギーニ「ミウラSV」を完全封鎖のサン・ベルナール峠で全開ドライブ

2016年、ランボルギーニがランボルギーニ「ミウラ」の生誕50周年を記念する特別なイベントを開催しました。映画「ミニミニ大作戦」の舞台となった北イタリアのサン・ベルナール峠を完全封鎖し、ポロ・ストリコによって新車同様にレストアされたランボルギーニ「ミウラSV」を全開でドライブするという、自動車愛好家にとって夢のような体験の全貌を、当時の興奮とともにお届けします。

映画「ミニミニ大作戦」でランボルギーニ「ミウラ」が転落したサン・ベルナール峠を走る奇跡の試乗

それは今からちょうど10年前となる2016年のことだ。筆者はランボルギーニから一通のインビテーションを受け取った。「The Italian Job Reloaded」というタイトルを見て、一瞬でそれが何を意味しているのかを理解するのは難しかった。だが、Reloadedが「続編」の意であること、そして「The Italian Job」が邦題では「ミニミニ大作戦」とされた映画であったことを思い出したとき、このイベントがきわめて魅力的なものであることが容易に想像できた。

ちなみにこの映画の冒頭には、北イタリアのサン・ベルナール峠を舞台に撮影されたランボルギーニ「ミウラ」の走行シーンがある(劇中では無残にも転落してしまうのだが)。ランボルギーニは生誕50周年を迎えたこの年、その続編と称してサン・ベルナール峠を完全に封鎖。同社のクラシック部門であるポロ・ストリコによってレストアされたランボルギーニ「ミウラ」を、何の制約もなくドライブできるチャンスを与えてくれたのだ。

ポロ・ストリコが新車同様にレストアした完成形のランボルギーニ「ミウラSV」を峠ドライブの相棒にセレクト

それから10年の時を経ても、このときの記憶と興奮はいまでも鮮明に残っている。それまでにもランボルギーニ「ミウラ」をドライブした経験がないわけではなかった。しかし、それは撮影のための移動や短時間のドライブといった程度のもので、ランボルギーニ「ミウラ」というスーパーカーが秘める本来の性能、そしてキャラクターを十分に知り得たかといえば、実際のところはそうではなかった。

イベントのベースとなったサン・ベルナール峠の麓にある街の小さなレストランで行われたブリーフィングで、伝えられた注意事項はただひとつ。「ガソリンの残量だけは常に意識しておくように」ということだった。

このイベントのために用意されていたのは、いずれも当時のムゼオ・ランボルギーニ(ランボルギーニ・ミュージアム)が所有していたランボルギーニ「P400ミウラS」(シャシーナンバー:4644)と、ランボルギーニ「P400ミウラSV」(シャシーナンバー:5092)の2台だった。両モデルの詳細については、すでにこの連載でも解説しているとおりなので割愛するが、驚くべきはポロ・ストリコによるレストアの素晴らしさだった。

ランボルギーニの公式レストア部門である「ポロ・ストリコ」が設立されたのは、前年の2015年のこと。つまりこのイベントは、設立直後の彼らが持てる技術のすべてを注ぎ込んで完璧に仕上げた、究極のデモカーのお披露目という側面も持っていたのだ。

あたかも新車のように、そして出荷時の仕様が完全に再現された2台のランボルギーニ「ミウラ」は、確実に時間を50年前に巻き戻してくれるかのような美しさに満ちあふれていた。どちらのステアリングを握るのかのチョイスは自由だというので、まずはシリーズの完成形であり、もっとも刺激的な存在でもあるランボルギーニ「P400ミウラSV」を躊躇することなく選ぶ。

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