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ミニのルーツとなる1960年型極初期モデル「オースチン セブン」の生い立ちと安すぎた価値……。

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TEXT: 長尾 循(NAGAO Jun)  PHOTO: Iconicauctioneers  FACT CHECK: 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)

  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers
  • 8438ポンド(邦貨換算約179万円)で落札された「オースチン セブン」(C)Iconicauctioneers

クラシック ミニの原点であり、自動車史に燦然と輝く1960年式「オースチン セブン」の価値を問う!

2026年3月21日〜22日、イギリスのバーミンガムで「プラクティカル クラシックス クラシックカー&レストアショー2026」が開催されました。1300台以上の名車が集うこの祭典のなかで行われたオークションに、1960年式「オースチン セブン」が出品。現在の「クラシック ミニ」のルーツである希少な初期型モデルの歴史と、驚きの落札価格を詳しく解説します。

クラシック ミニの原点「オースチン セブン」誕生には英国自動車メーカーが大同団結しBMC結成

旧くからのクルマ好きには釈迦に説法であろうが、現在一般的に「ミニ(クラシック ミニ)」と呼ばれているクルマは、もともと1959年のデビュー時にはオースチン セブンとモーリス ミニ マイナーという名前で登場している。オースチン ミニとモーリス ミニ 850へと車名が変わったのは1962年のことだ。

そもそもオースチンとモーリスといえば、日本で言えばトヨタと日産のようなもので、いずれも英国を代表する巨大自動車メーカーであった。そんな民族資本メーカー同士が、英国フォード(フォード)やボグゾール(GM)といった海外資本の自動車メーカーに対抗するために大同団結し、1952年に生まれたのがBMC(British Motor Corporation)だ。

中身が同じクルマに2つのメーカーが違う名前のブランドで「オースチン セブン」と「ミニ マイナー」のワケ

BMC時代にデビューしたクルマたちは、合併以前の各ブランドのユーザーや、ディーラー網に対する継続性という点から、中身が同じクルマであってもオースチンやモーリスのブランドを使い続けた。

ちなみにセブンという名前は、1922年にデビューして戦前の英国モータリゼーションの発展に多大な貢献をしたクルマの名称を引き継いだもの。一方のミニ マイナーとは、1948年にデビューして戦後間もない英国でベストセラーとなったマイナーの弟分、という意味合いから名付けられた。当時の英国のユーザーであれば、そのバッジエンジニアリングの意図と車名に込められた意味を、すぐに理解できたはずだ。

製造開始後8カ月の個体は、希少なプリミティブな初期仕様をとどめた極上個体で850ccエンジン搭載

いささか前段が長くなったが改めて、今回のオークションに出品されたオースチン セブンを見ていこう。このオークションはイベント会期中に地元イギリスのオークションハウスが主催した「ザ・クラシックカー・セール」である。出品されたクルマは手頃な価格の身近な車種も多く、いかにも自らの手を汚してクラシックカー趣味を楽しむ英国のオークションといった印象だ。

現車は1960年4月の製造というから、前年8月の生産開始からまだ8カ月ほどしか経っていないモデルである。タータンレッドのボディに赤と金のブロケード調ビニール内装(当時の英国大衆車がいかに小さな高級車を目指していたかを示す、金襴・錦織のように精巧に型押しされた贅沢な素材だ)、スライド式ウインドウ、引き紐式ドアハンドル、フロアマウント式プッシュボタンスターター(現在のクルマのようにステアリングコラムのキーを回すのではなく、床から生えたボタンを押してスターターモーターを回すという、最初期ならではの非常にプリミティブな機構だ)、当時の仕様に忠実なスチールホイールなど、最初期の姿をよくとどめた希少な個体といえよう。

グレードはデラックスで、バンパーにはオーバーライダー、クローム製ウインドウトリム、フルカーペット(ゴムマットではなく)、開閉可能なリアウインドウ、助手席用サンバイザー、リアサイドビンライト、ヒーター、フロントガラスウォッシャーなどを備える。エンジンはお馴染みの4気筒OHVのAタイプだが、排気量は最初期モデルならではの848ccで出力は34馬力となっている。

自動車史に輝く名車が驚きのリーズナブル価格で落札、これなら筆者ならずとも欲しかったはず!?

アレック イシゴニスが産み出した偉大なる小型車の、もっともオリジナルな姿をとどめた程度良好のオースチン セブンとくれば、オークションの落札価格もそれなりに高いのではと思われるかもしれない。主催者側も、8000ポンド〜1万ポンド(約169万円〜212万円)というエスティメート(推定落札価格)を設定していた。

しかし、意外にも落札価格は8438ポンド。落札時点のレートで日本円に換算すると約179万円と、むしろリーズナブルな結果となった。もちろん後年に登場した高性能バージョンたるクーパーやクーパーSの刺激的な走りも魅力だが、非常に現実的な価格で自動車史上に燦然と輝く歴史的名車のオリジンを手に入れた幸運な新オーナーに、少し嫉妬してしまう。

※為替レートは1ポンド=211円(2026年4月7日時点)で換算

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  • 長尾 循(NAGAO Jun)
  • 長尾 循(NAGAO Jun)
  • 1962年生まれ。デザイン専門学校を卒業後、エディトリアル・デザイナーとしてバブル景気前夜の雑誌業界に潜り込む。その後クルマの模型専門誌、自動車趣味誌の編集長を経て2022年に定年退職。現在はフリーランスの編集者&ライター、さらには趣味が高じて模型誌の作例制作なども手掛ける。かつて所有していたクラシック・ミニや二輪は全て手放したが、1985年に個人売買で手に入れた中古のケーターハム・スーパーセブンだけは、40年近く経った今でも乗り続けている。
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  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 1960 年生まれ 大学卒業後ベストカーガイド編集部勤務。1990年オートスポーツ誌に転職、1992年F1速報誌(アズエフ)編集長。1995年月刊ビデオマガジン編集部に転職、1996年ベストモータリング編集長(のち局長兼務)。2005年ネコパブリッシング・イベント本部長/4輪編集局長兼務。2015年交通タイムス社に転籍、2020年より現職(総編集局長)自動車の分野に問わずオールマイティだが、特に旧いモータースポーツとクラシックカーに造詣が深い。愛車は1969年DATSUN Fairlady SRL311/YAMAHA RD250ほか

 

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