ホンダ乗用車の基礎を築いた名車! 地元の幼馴染コンビと1971年式ライフで挑むクラシックカーラリー
群馬県で開催された国内外の名車が集うクラシックカーラリー「スプレンドーレ伊香保」に、可愛らしい軽自動車が挑みました。1971年式の初代ホンダ「ライフ」です。地元の頼れるメカニックと、その小・中学校の同級生という長年のコンビが、今回はあえてドライバーとコドライバーの役割を逆転させてエントリー。群馬野井佳穂ステージを駆け抜けた2人の絆と、驚きのラリー結果をレポートします。
35回目を迎えた「スプレンドーレ伊香保」に、ホンダ軽史上初の4ドア水冷エンジンの名車「初代ライフ」で参戦
国内外の名車たちによるクラシックカーラリーイベント「スプレンドーレ伊香保」は、35回目の開催を迎えた。スタート会場は、2025年リニューアルオープンされた群馬県榛東村にある「アメリカンヴィレッジ」だ。
朝早くから、遠方はなんと北海道からの参加者もいるなか、地元である群馬ナンバーを掲げた排気量360cc時代の可愛らしい軽自動車、ホンダ ライフがこのラリーに挑むという。
「ライフ」と聞くと、1997年に誕生した2代目以降の、ホンダにおけるトールワゴン軽自動車の中心モデルを想像する方が多いだろう。しかし、初代ライフは1970年にデビューしている。
ホンダの主力車であったホンダ N360やホンダ Zの後継車として登場。横置きエンジンの前輪駆動というレイアウトは継承しつつ、それまでの空冷エンジンから水冷エンジンへと進化した。普通乗用車並みに広い室内の居住空間といった快適性を持ち、翌年にデビューするホンダ シビックとともに、ホンダ製乗用車の基礎を確立するクルマとなったのだ。1974年に生産の幕を閉じるも、4年間で358020台が生産された人気車種である。
地元腕利きメカニック亀井さんは先にホイールを買うほど惚れた「1971年式ライフ&旧友」を相棒に恒例ラリーイベントに
その初代ホンダ ライフで参加しているのは、前橋市でクラシックカーを中心とした整備工場を経営している亀井徹さん。この地域で頼りにされている、信頼の厚いメカニックだ。
今回のスプレンドーレ伊香保には、亀井さんがメンテナンスを担当する車両のオーナーたちも多くイベントを楽しんでいる。地元での開催ということもあり、亀井さんも旧友と楽しむのが恒例だ。
「このライフなのですが、親戚が所有していまして。僕がこうした仕事をしていることもあり、新たなオーナーを探してほしいということだったのですが、ちょうど僕が小さなクルマが欲しいと思っていたので、半年前に譲り受けました」
ほぼノーマルの状態を保っている亀井さんの1971年式ホンダ ライフ。なんでも、車両を引き取る前からすでにエンケイ製のアルミホイールを用意するなど、万端の準備をしていたという。
「譲ってもらうことが決まったら、やはり楽しみですよね。エンケイなんてぴったりじゃないかと思い、先にホイールを買ってしまいました(笑)」
引き取ってからは、もともと傷みの少なかった運転席のシートを大事にしたいと考えた。通勤にも使用するため、工場にあったバケットシートをあえて装着したという。
「完全にノーマルですが、ひと通りのメンテナンスを行い、キャブレターを分解掃除しただけで絶好調です。ドアの内張りには新車時のビニールも残されていて、大事にされてきたクルマなんだなと想像できるのも良いですね」
幼馴染コンビが初の役割逆転で挑んだラリーは、互いの絆を再確認する走りで辿り着いたゴールの順位は!?
そしてスプレンドーレ伊香保へは、小・中学校からの同級生であり、長年クラシックカー趣味を共にしてきた小澤聖史さんとのペアで参加した。いつもは小澤さんがステアリングを握り、亀井さんがコドライバーを務めるのが二人の定番だ。数々のラリーを共にしてきた名コンビだが、今回は初めてその役割を逆転させての挑戦となった。
「立場を入れ替えての参加でしたが、長く一緒にいるからでしょうか、不思議と違和感はありませんでした。役割を逆転させたことで、より深くお互いを理解できた気がします」
35回目を数える伝統のラリー。90台ものエントリーが集うなか、彼らは総合11位という見事な成績でフィニッシュラインを越えた。
これまで幼少期から歩んできた二人の長い「ライフ(人生)」が、小さな「ライフ(愛車)」の中で共鳴し、互いの呼吸を再確認させたのだろう。役割を入れ替えて見えた景色は、長年の友情に新たな輝きを添える、最高のハッピーエンドとなった。















































