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復活の中村直樹がFDJ開幕戦で優勝! 富士を熱狂させた追走バトル

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TEXT: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)  PHOTO: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)

  • 開幕戦を制したのはNo.999中村直樹選手であった。海外戦で鍛え上げた高度な追走技術を遺憾なく発揮し、見事にポディウムの頂点を掴み取った
  • イベント最後は選手らによるサイン会だ。パドックには長い行列が出来上がっていた。ドライバーと直接触れ合える距離の近さこそ、この競技が愛される理由だ
  • 注目のNo.88井口卓人選手だが、追走経験がほぼゼロということで決勝は初戦敗退。しかしスーパーGT王者のポテンシャルは計り知れず、次戦に期待だ
  • トップ4による追走は非常に見ごたえのあるものだった。先行の高橋和己選手に、後追いの益山航選手が迫る。わずかなミスも許されない限界の接近戦だ
  • 注目を集めたNo.21ケン グシ選手のLBX Morizo RR。出来立てのマシンでトップ16まで持っていったが中村選手に敗退。今後の熟成に期待だ
  • トップ16に残った選手が集まり、キッズウォークに参加した親子とともにオープニングセレモニーが行われた。次世代を育むこうした活動が文化を定着させる
  • 決勝を勝ち進むマシンや選手と記念撮影ができ、準備へ向かうマシンを見送ることもできた。憧れの舞台を間近で体感した子供たちにとって忘れられない時間だ
  • 選手らのサイン会とは別に、レジェンド土屋圭市氏のサイン会も抽選で行われた。ドリフトを世界へ押し上げたカリスマとの交流に、当選したファンは喜びに包まれた
  • まさにビタビタの追走を見せた中村選手。先行するRYUMA選手に、後追いのNo.999中村直樹選手が圧倒的な距離感で寄せていく凄まじい技術だ

延べ1万4800人を動員した富士スピードウェイ! 実力派同士の激闘を制し頂点へ

静岡県の富士スピードウェイにて、2026年4月24日から26日にかけて「フォーミュラ ドリフト ジャパン(FDJ)」のシーズン開幕戦が開催されました。3日間で延べ1万4800人が詰めかけた熱狂の会場では、実力派ドライバーによる白熱の追走バトルが展開されました。豪華解説陣も揃い踏みとなった、興奮の開幕戦の模様をレポートします。

レジェンド解説陣が集結! 注目選手が多数参戦する熱狂の2日間

大型連休の幕開けとなる4月最終の週末、静岡県にある富士スピードウェイでは、「フォーミュラ ドリフト ジャパン(FDJ)」の2026シーズン開幕戦が行われた。雨の心配もなく好天に恵まれた週末ということもあり、4月24日から26日までの3日間の入場者数は延べ1万4800人を数え、その人気の高さがうかがい知れる。

今回のFDJでは、レギュラー審査員の谷口信輝氏だけでなく、予選に織戸学氏、そして決勝には「ドリキン」こと土屋圭市氏が来場した。ドリフト界のレジェンドが揃い踏みとなった豪華な解説陣によって、会場はもちろんライブ配信もこれまで以上の盛り上がりを見せた。

また今シーズンは、中村直樹、蕎麦切広大の2選手がFDJへ復活するほか、スケジュールの都合で3戦のみだが「スーパーGT」や「スーパー耐久シリーズ」で活躍している井口卓人選手が参戦するといったニュースにも注目が集まっている。

高速の100Rへ飛び込む! 予選トップ通過はRYUMA選手

この開幕戦のFDJクラスには47台が参戦した。今回の舞台となる富士スピードウェイでは、コカ・コーラコーナーからスタートし、100Rへ高速で飛び込んでいく。富士の100Rは非常に高速かつ旋回半径の長いコーナーであり、ここで深いアングルと白煙を維持したままドリフトを繋ぐには、1000馬力近いパワーと高度なコントロール技術が必要になる。そこからマシンを振り出し、第2ゾーンで振り返しを行う。そしてヘアピンコーナーの内側に設けられたインクリップに付き、アウト側の第3ゾーンへと走らせる大迫力のレイアウトである。

4月25日に行われた単走予選で上位32台が選出され、翌26日の決勝トーナメントへコマを進めた。予選を見事にトップ通過したのは、新たに新車のトヨタ「GR86」で参戦したNo.131のRYUMA選手だ。圧倒的な走りをしっかりとまとめ上げた。

そして迎えた26日。この日は午前中にトップ32のトーナメントがあり、午後にはこれを勝ち上がった16名によるオープニングセレモニーと上位のトーナメントが行われた。井口選手は予選を通過し、トップ32までは進出したものの、残念ながらここで敗退。午後を迎えないまま開幕戦の競技を終えている。

白熱の追走バトル! 激闘を制した中村直樹が優勝

順調に勝ち上がったのは、予選トップのRYUMA選手、2025年シーズンに海外で走り込んできたNo.999の中村直樹選手、2025年のFDJチャンピオンであるNo.36の高橋和己選手、そしてアメリカと日本でシリーズを戦うNo.530の益山航選手だ。この実力派4名がセミファイナルまで進出した。

セミファイナルでは、4名ともが甲乙つけがたい非常に見ごたえのある走りを展開する。両ヒートともワンモアタイム(審査員の投票が過半数に達しない場合に行われる再走審査)へ持ち込まれる激闘となったが、最終的に中村選手と益山選手がファイナルへ進出。白熱の開幕戦で優勝を勝ち取ったのは、中村直樹選手であった。

「2025年の1年間、海外のおもにヨーロッパ戦で鍛えてきて、日本に帰ってきてこのフォーミュラ ドリフトでいい追走ができたことをうれしく思っています」(中村選手)

「今年のアメリカのラウンドも回るのですが、次はもう2週間無いのでそこに向けていい流れが作れたと思います。この勢いのままでアメリカでもがんばります」(益山選手/4年ぶりの表彰台)

「GR86を作っていただいて、メカニック、スポンサーの皆さんのおかげでここに来られました。このまま引き続きいい結果を残していけるよう頑張りたいと思います」(RYUMA選手)

この開幕戦に続き、FDJ第2戦は三重県にある鈴鹿ツインサーキットで5月16日から17日に開催される。

わずかなラインのズレやアングルの違いが勝敗を分ける極限のドリフト競技。世界で戦う日本人ドライバーたちの技術は、世界最高峰の領域に達しているといっても過言ではない達している。次戦以降も、タイヤのスキール音と白煙のなかで繰り広げられる熱きドラマから目が離せない。

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  • 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)
  • 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)
  • 1969年生まれ。美術大学で日本画を学んだ後に、編集プロダクション数社を経てフリーランスライター&フォトグラファーに。編集者時代にかかわってきたモータースポーツ取材を続け、現在も2輪4輪問わず国内外のサーキットやラリーシーンを取材している。日本モータースポーツ記者会会員。
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