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ミウラ生誕40周年で登場したV12縦置き搭載のランボルギーニ「ミウラ コンセプト」が実現しなかった真実【ミウラ生誕60周年_13】

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TEXT: 山崎元裕(YAMAZAKI Motohiro)  PHOTO: Automobili Lamborghini S.p.A.  FACT CHECK: 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)

  • ランボルギーニ ミウラ コンセプト:巨匠ガンディーニの傑作を現代の基準で再構築
  • ランボルギーニ ミウラ コンセプト:当時大きな議論を呼んだV12エンジンの縦置き
  • ランボルギーニ ミウラ コンセプト:当時の面影を残すエキゾーストが鼓動を予感させる
  • ランボルギーニ ミウラ コンセプト:Pゼロを履く20インチへ大径化されたリアホイール
  • ランボルギーニ ミウラ コンセプト:初披露されたビバリーヒルズで世界を熱狂させた
  • ランボルギーニ ミウラ コンセプト:現代の空力思想を取り入れアップデートされた造形美
  • ランボルギーニ ミウラ コンセプト:ミウラSの特徴であるフィンを固定式カバー内に再現
  • ランボルギーニ ミウラ コンセプト:細部の意匠にオリジナルへのリスペクトが感じられる
  • ランボルギーニ ミウラ コンセプト:ワンオフ製作され現在も公式ミュージアムに眠る
  • ランボルギーニ ミウラ コンセプト:現代の衝突安全基準に合わせて再設計されたフロント
  • ランボルギーニ ミウラ コンセプト:フロントには245/35ZR20のPゼロを装着
  • ランボルギーニ ミウラ コンセプト:テールには往時のデザインそのままのエンブレムが光る
  • ランボルギーニ ミウラ コンセプト:フロントグリルにはフォグランプをイメージした加飾がされている
  • ランボルギーニ ミウラ コンセプト:市販化されれば歴史を変えていたであろう幻のモデル
  • ランボルギーニ ミウラ コンセプト:もしも市販されていたら……と誰もが思ったはずだ
  • ランボルギーニ ミウラ コンセプト:最終進化型ミウラSVの面影を宿すリアフェンダー
  • ランボルギーニ ミウラ コンセプト:暗号名プロジェクトMとして開発された記念碑
  • ランボルギーニ ミウラ コンセプト:衝突安全基準を満たすべく上下前後へ10%拡大

奇跡の復活劇はなぜ幻に終わったのか! 生誕40周年を祝う現代版ミウラ コンセプトの舞台裏とは……

2006年、世界中のスーパーカーファンを熱狂させた1台のコンセプトカーが存在しました。名車ミウラの生誕40周年を記念して製作された、ランボルギーニ「ミウラ コンセプト」です。オリジナルに忠実な美しさを持ちながら、なぜこのプロジェクトは市販化に至らなかったのでしょうか。当時、熱狂のアンヴェールに立ち会った筆者が、その知られざる舞台裏を紐解きます。

発表の2年以上前から秘密裏に進められていた「プロジェクトM(ミウラ)」とデザイン部門統括デ シルバの熱意

そのプロジェクトは、ランボルギーニの社内では「プロジェクトM」と呼称されていたという。Mとはもちろん、これまでその歴史をさかのぼってきたランボルギーニ「ミウラ」を表すものだ。ランボルギーニは、このランボルギーニ ミウラが生誕40周年を迎える2006年に、記念モデルとして当時のスタイルを現代に再現した、いわゆる「レトロフィット」モデルの開発を考えていたのである。

このプロジェクトMを推進した中心的人物は、1998年にランボルギーニを傘下に収めたアウディ グループで、当時デザイン部門を統括していたウォルター デ シルバだ。

デ シルバは、ランボルギーニにチェントロ スティーレ(デザインセンター)が設立されると、それまでランボルギーニ「ムルシエラゴ」やランボルギーニ「ガヤルド」をデザインしたルーク ドンカーヴォルケに代わり、チーフスタイリストの役も担うことになった。プロジェクトMの基本的なイメージは、じつはここで紹介するランボルギーニ ミウラ コンセプトとして発表される2年以上前から、彼の胸中で長く描き続けられていたものだったという。

ミウラ生誕40周年アニバーサリーイヤーがいかにランボルギーニに重要だったかは2拠点での慌しいスケジュールが証明

ランボルギーニ ミウラ コンセプトが発表されたのは、2006年1月5日だ。その舞台として選ばれたのは、アメリカのカリフォルニア州ビバリーヒルズにある、テレビジョン&ラジオ ミュージアムであった。

筆者は幸運にもそのアンヴェールに立ち会うことができた。コンセプトカーとはいえ、現代に復活を遂げたランボルギーニ ミウラを初披露するには、いささかコンパクトに感じる会場であったことが今も記憶に残っている。

じつはランボルギーニは、ここで限られたメディアやバリューカスタマーに公開すると、その翌日にはランボルギーニ ミウラ コンセプトをミシガン州のデトロイトへと移動させた。1月8日に開幕する北米国際自動車ショー(NAIAS)で正式に発表するというスケジュールを立てていたのだ。ランボルギーニにとってこのミウラ コンセプトが、そしてミウラの生誕40周年というアニバーサリーイヤーがいかに重要なものであったかが、このことからも理解できる。

ランボルギーニ ミウラ コンセプトのデザインは、デ シルバを中心に、ドンカーヴォルケ、そしてのちにランボルギーニのチーフスタイリストとなるフィリッポ ペリーニによって行われた。

そのシルエットは、1960年代に当時ベルトーネへと移籍したばかりのマルチェロ ガンディーニが描いたオリジナルにきわめて忠実なものだ。ワイドなリアフェンダーの造形からは、その最終型であるランボルギーニ「ミウラSV」のイメージを感じた者も多かったに違いない。

ちなみにボディサイズは前後、そして上下方向にも10%ほど拡大されていた。それは仮にランボルギーニ ミウラが21世紀に至るまで進化を続けていたとしたら、当然の結果ともいえるものだったのかもしれない。対歩行者を含めた衝突安全基準を考えれば、これは必要不可欠なサイズである。それを理由に、ランボルギーニ ミウラ コンセプトが将来的に生産化されるのではという可能性を感じたカスタマーも多かっただろう。

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