父の愛車を追い求め10年、親子二代でパーツを受け継ぎながらラリー仕様へと進化する日産「バイオレット・オースター」
石川県の日本自動車博物館を会場に開催された金沢クラシックカーミーティングに、日本でも世界でもラリーで大活躍した510ブルーバードの後継車としてサファリラリーでも活躍した日産バイオレット・オースターのラリーのカスタム仕様車が姿を現しました。CIBIEのフォグランプやエンケイマグを装着した本格仕様で、父親の愛車に憧れて10年かけて手に入れた子息が語る、親子二代のオースター物語をご紹介します。
父とのラリーの記憶から10年かけて巡り合った1977年式オースターに懐かしのエンケイマグとCIBIEが光る!
イベント会場で発見したのは、グリルに大きなフォグランプを装着し、懐かしいエンケイマグを履いた往年のラリーマシンを彷彿とさせる1台だ。バイオレットと思しき車両に目が留まり、オーナーの美崎さんに話を伺った。
「実はこのクルマはバイオレットではなく、兄弟車のオースターなんです。1977年式なので、初期型ですね。実は昔父親がオースターに乗っていて、ラリーもやっていたので、子供の頃に好きになって、いつか絶対に乗るって決めてました。結局10年ほど探してようやくこのオースターを4年ほど前に手に入れることができました。現在はラリー仕様にするべく、カスタムを進行している最中です。ちなみにこの社外のドアミラーは、父が当時装着していたパーツで、譲り受けたもので、親子二代で使ってます」
ラリーの王者510ブルの魂を継ぐ「バイオレット」の兄弟車で稀少な「オースター」を憧れのラリー仕様へ
日産「バイオレット」は、510型ブルーバードが610型ブルーバードUにモデルチェンジした際に大きくなり過ぎてしまったことを踏まえ、ひとまわり小さい510型の実質的な後継車として1973年に登場する。当初は型式に710が与えられ、北米では「DATSUN New 510」の名で販売された。その後1977年のモデルチェンジでA10型となった際に、販売チャンネルごとにバイオレット、バイオレット・オースター、スタンザという兄弟車が設定される。
今回紹介するのは、チェリー店で販売された1977年式の日産「バイオレット・オースター」で、A14型エンジンと4速MTを搭載した1400DXというグレードだ。バイオレットとはフロントグリルのデザインが異なるほか、トランク後端やボディモール前端のAUSTERエンブレムなどで識別できる。

狙うはラリー参戦! オースターにOERキャブ装着や巨大フォグを。父の背中を追うカスタムの全貌
オーナーの美崎さんは当初の目標通り、このオースターを往年のラリーカーにすべくプロジェクトを進行中だ。現状のカスタム内容を見せてもらった。フロントグリルはバイオレット用に交換した上で、センターのエンブレムをエジプトで入手したという海外向けのDマーク(DATSUNの頭文字)に変更。さらにサイドモール前端のエンブレムも海外向けのDATSUNに改めている。CIBIEのフォグランプは巨大なサイズで、悪路での振動対策としてトップ側もコアサポート部分とステーで固定した本格仕様だ。NISMOのオーバーフェンダーや、それに見合うサイズのエンケイマグレーシング、5速MTなども入手済みで、徐々に進化を続けている。
ちなみにエンジンはA14型のまま、ステンレス製のエキゾーストマニホールド(エキマニ)やOER φ45キャブレターを装着してチューニングを施している。OERは国産レーシングキャブレターの老舗ブランドで、旧車チューンの定番として知られる。着々とラリースタイルへのカスタムが進む美崎さんのオースター。完成した暁にはラリーにも参戦したいと、楽しそうに語ってくれた。今後の進化にも注目したい1台だ。





















































