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2台のスバル「プレオ」が挑む初めてのタイム争い! 茨城県で開催されたデイラリーが若年層クルマ好きを育てる

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TEXT: 齋藤 優(SAITO Yu)  PHOTO: 齋藤 優(SAITO Yu)  FACT CHECK: 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)

市販車のプレオでラリーデビュー! 若者たちが筑波の公道を駆ける

免許があれば誰でも気軽に参加できる草の根モータースポーツとして、クルマ好きから根強い支持を集めるデイラリー。茨城県つくば市を拠点に開催された関東デイラリー・シリーズ第2戦には、ベテラン勢に交じってスバル「プレオ」で初挑戦を果たした20代の若者クルーの姿があった。一般公道を舞台に正確なタイムを競い合う、奥深くも和やかなラリーの魅力を、参加者の生の声とともにお伝えする。

免許証と車検を通ったクルマで挑戦可能! 一般公道を舞台にタイムを競うデイラリーの魅力

JAF公認イベントの関東デイラリー・シリーズ第2戦が、2026年4月19日に茨城県つくば市にある「筑波ふれあいの里」を拠点に開催された。参加車31台の中には、モータースポーツキャリアが30年、40年以上というレジェンドドライバーも多数参加する一方で、まったくの初挑戦者も散見される。

一般公道を競技の舞台とするラリー競技のなかでも、主催者から課せられたアベレージ走行の正確な速度を競いながらルートを辿るデイラリーは、ドライバーとコドライバーのコミュニケーションをとおしてクルマを操縦する楽しさに溢れている。

チェック区間における指示速度がいかに正確に遂行できているかを秒単位の厳しいタイム差で競うが、運転免許証をもっていれば車検を通っているクルマで誰でも気軽に参加できるクラスも設定されている。実におおらかで開放的な草の根モータースポーツイベントなのだ。

古来より人々が集う聖なる山であった筑波山を例年同様にスタート・ゴール地点とし、320余年もの伝統を持つ茨城県土浦市の「柴沼醤油醸造」をメインスポンサーに開催された第2戦の「パープルラリーがまツアー」。今回は国立の研究・教育機関が集まっている筑波研究学園都市界隈の公道をおもな競技ルートとし、広大な自然林が心地よい新緑に染まっていた茨城県つくば市の中継レストポイント「豊里ゆかりの森」を経て、全80kmほどの行程で競い合われた。

往年のWRC(世界ラリー選手権)はもとより、国内の全日本ラリー選手権で活躍していた市販車であるランチア「デルタHFインテグラーレ」やトヨタ「スプリンタートレノ(AE86型)」、三菱「ギャランVR-4」、日産「ブルーバードSSS-R」、いすゞ「ジェミニ」、スズキ「スイフトスポーツ」など、デイラリーに集う参加車も実に賑やかだ。

チーム名は有名ブランドのオマージュ! 若者3人組がスバル「プレオ」で初めてのラリーに挑む

そのなかに「Pleodrive」というチームから、軽自動車のスバル「プレオ」で参戦していた若者クルーがいた。デイラリーならではの門戸の広さがうかがえる、鈴木郁宣さん、金井彬成さん、吉谷翼さんの20代3人組であり、ラリーは初挑戦だという。

ラリー界では誰もが知るイギリスのコンストラクター「Prodrive」をもじった「Pleodrive」という遊び心がみられるチーム名での参戦だった。もともとラリーに興味があり、ライセンスなしで出られるデイラリーを探してチャレンジしたという鈴木さん。初心者にもやさしい減点単位も10秒枠で1減点というCクラスへのエントリーを選んだ。

完走後、鈴木さんは

「免許をとってからはクルマを走らせるスポーツがしたいと思っていました。ラリーはちゃんと公道を走らせる競技であり、そういう点がより身近で惹かれます。そのまま公道で走れるというところでも、僕はラリーのほうがかっこいいなと思ってしまうんです」

金井さんも

「まったくの市販車で僕らにとって初めての競技でした。市販車で競技ができるのがこのラリーの魅力だと思います」

と笑顔を見せた。

さらに吉谷さんは

「ラリーと言えばドリフトだと想像していましたが、ドリフトだけじゃない楽しみがあるのがモータースポーツだとよくわかりました!」

と、ラリーの奥深さを実感したようだ。

初参加でCクラス4位完走を遂げた3人は、表彰式で主催者が急遽盛り込んだ「最ヤング賞」としてラリーコンピューター製品を獲得した。JAFが発行している競技ライセンスがなくても参加できるデイラリーだが、完走後に申請すればBライセンスを取得することも可能だ。その事実を知った彼らは「ぜひとも申請させてもらいます! 次はインプレッサでも買ってエントリーしようか!」と意気込んでいた。

最年少は18歳のドライバー! 若手ホープの活躍が草の根モータースポーツの未来を照らす

今回でもっとも若い参加者は、Cクラス3位になった親子クルーの18歳の渡辺颯太さんだった。実戦初戦でいきなりJAFメダルを獲得し、お父さんの誠さんは

「まだまだ18歳の息子ですが、これからこの世界に引き込みます」

と挨拶。こちらのエントリーカーも、先ほどの3人組と同じく奇しくもスバル プレオだった。

颯太さんは

「正直めちゃくちゃ緊張しましたが、最後のコマ図以外はミスコースなく完走できたので良かったです!」

と語り、表彰式会場の先輩たちを爆笑させていた。

自分のマイカーで手軽に参加でき、エントリーフィーも2〜3万円とモータースポーツとしてはコストパフォーマンスに優れるデイラリー。2026年の関東デイラリー・シリーズは開催テリトリーを広げ、全6戦で行われている。

WRCでの勝田貴元選手の活躍などもあり、モータースポーツへの注目度が高まるなか、気軽に立ち寄れるデイラリーのような草の根スポーツの現場が人材育成の基盤となっている。興味があれば、ぜひ一度デイラリーの世界へと足を踏み入れてみてはいかがだろうか。そこにはクルマを操る奥深さと、軽やかで楽しい現場が待っているはずだ。

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  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 1960 年生まれ 大学卒業後ベストカーガイド編集部勤務。1990年オートスポーツ誌に転職、1992年F1速報誌(アズエフ)編集長。1995年月刊ビデオマガジン編集部に転職、1996年ベストモータリング編集長(のち局長兼務)。2005年ネコパブリッシング・イベント本部長/4輪編集局長兼務。2015年交通タイムス社に転籍、2020年より現職(総編集局長)自動車の分野に問わずオールマイティだが、特に旧いモータースポーツとクラシックカーに造詣が深い。愛車は1969年DATSUN Fairlady SRL311/YAMAHA RD250ほか

 

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