アメリカ的デザインのハードトップもあった
手元にあるレオーネのカタログは、東京モーターショーの総合パンフレットに載っているクーペのみ初期型で、そのほかは後期型のカタログだ。最終的なボディバリエーションは、クーペのほかに4ドアセダン、2ドアセダン、エステートバンに加え、ハードトップもラインアップしていた。
ハードトップには「Grand Am(グランダム)」なる、ネーミングもスタイルもいかにもアメリカナイズされたバリエーションが設定されていた。このモデルの登場は1977年11月(ハードトップ自体は1973年6月の発売)と、比較的後期のことで、リーガルマリーンのハードトップなら街なかで観た覚えがあるが、カタログのようなスプライトグリーンのハードトップのグランダムが実際に走っていたかどうかの記憶はちょっとないような気がする。
パワートレーンの使い分けにもスバルらしいこだわり
なお搭載エンジンは1.4LのEA63型と1.6LのEA71型。1977年8月のカタログ(セダン、ハードトップ、クーペ)を見ると、1.6Lにはシングルキャブ(82ps/12.0kg−m、4WDは80ps/11.9kg−m)とツインキャブ(95ps/12.3kg−m)があり、1.4Lはシングルキャブ(72ps/10.2kg−m)となっている。さらにトランスミッションについては1.6Lの5速MTについてはシングルキャブがツーリング仕様、ツインキャブがクロスレシオになっていたりと、使い分けているあたりにスバルらしいこだわりが現れている(ほかに4WD専用の4速MTと1.6Lシングルキャブには3速ATが設定されている)。
保管状態がよくなくヨレヨレのカタログだが(1978年6月のもの)、こちらのバリエーション一覧を見ると、エステートバンには1.4LのFFと1.6Lの4WDが設定されていたことがわかり、1.6Lの4WDには155SR13サイズの「全天候型ラジアル」タイヤが標準装着されていた。