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軽自動車初のハイブリッドもあった! 時代を先取りしすぎた「スズキ・ツイン」のこだわりがスゴイ

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎七生人/Ford

軽自動車に初めてハイブリッドを採用するも……

 存在感といえば、カタログではメインのキャッチコピーにもなっていたハイブリッド仕様が投入されていた点は、エンジニアリング的な意欲作だったといえる。システムはエンジンとトランスミッションの間に約80mmの厚みのモーターが仕込まれ、発進、加速、登坂時にモーターがアシストするパラレル方式で、もちろん市販の軽自動車では当時としては初のことだった。これにより当時の軽自動車ではナンバー1という34.0km/Lの10・15モード燃費も打ち立てた。

 だが、せっかく専用の鉛電池を新開発しつつも、ガソリンエンジン車との車重差はざっと130kgあり、それ以上にガソリン車とハイブリッド車の価格差(最廉価版が49万円に設定されたのに対して、ハイブリッドは129~139万円だった)はいかんともしがたく、ツイン終了よりも前には、ハイブリッド車は早々にカタログ落ちしていたのだった。

パラレル方式ハイブリッドで燃費は34.0km/L

 折りしも軽規格のEVの登場が話題となっている今だが、ツインは相当な割り切りベースに作られたクルマだったとはいえ、2シーターのコミューターとしてのコンセプトは、今でも通用するものであるはずだ。「登場が早かった」とはよく使われる言い方だが、ツインのカタログを手にして眺めながら、これがもし今どきのEV仕立てのクルマだったら「ちょっとディーラーに見に行ってみよう」という気になるかもしれない。

もし軽EVとしていま生まれていたら……

12
  • ツインの総生産台数は1万106台だった
  • 割り切りまくった2人乗り
  • 樹脂バンパーを大きく使ったデザイン
  • パラレル方式ハイブリッドで燃費は34.0km/L
  • 日本の狭い住宅街は重宝するコンパクト特化モデル
  • 荷物を積むときは助手席を倒すスタイル
  • もし軽EVとしていま生まれていたら……
  • 初代スマート
  • フォードKa
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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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