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21世紀に間に合ったトヨタ初代「プリウス」が「ハイブリッド」の時代を作った! ディーゼルターボよりも正しい選択だった!?

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TEXT: 御堀直嗣(Mihori Naotsugu)  PHOTO: AMW編集部

シートは専用開発だった

車内は、センターメーターが目新しかった。前方の視認と、メーター確認との遠近差を少なくできるというのが、センターメーターの利点として語られた。その後、フロントウインドウにメーター情報を映し出すヘッドアップディスプレイなども世に現れるが、いまだに採用例は限定的だ。

忘れがたいのは、座席の作りのよさだ。それまでのカローラやコロナなどの座席を流用するのではなく、プリウスのために開発されていた。その座り心地は、欧州車のように的確で、なおかつ硬すぎず、柔らかに体を迎え入れ、心地よかった。トヨタ・プリウス(初代)のシート

一方、できたばかりのハイブリッドシステムは、回生による減速とブレーキによる制動との制御にまだ開発代があり、違和感があると評する声もあった。だが、ハイブリッドに限らず目新しいことには多少の違和感はあるもので、改善項目であっても目くじらを立てるほどではないと私は思っていた。それ以外は、エンジンとモーターの協調制御がよくできていた。

2代目以降にHV人気という時代をつくったプリウス

また欧州メーカーは、日本より高い欧州の速度域では必ずしも燃費がよくないとか、エンジンとモーターの両方を車載することで原価が高くなり、過渡的な商品で本命ではないと論評した。そして既存技術で対処しようと、ディーゼルターボ車に力を注いだのだ。だが、たとえ燃費は改善できても、有害物質の排出と出力の両立が難しく、結局、2015年のフォルクスワーゲン(VW)の排出ガス性能偽装問題に行き着く。そして今日に至り、欧州メーカーもHVを販売することになった。

「21世紀に間に合いました」というのが、当時の初代プリウスの宣伝文句であり、215万円で売り出された。その価格設定も、「21世紀にGO」という語呂あわせになっていた。1997年は、COP3(気候変動枠組条約第3回締約国会議)において、京都議定書が採択された年でもある。発売当初は苦戦したが、2代目以降にHV人気という時代をつくったクルマである。

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