きっちりとステージポイントを獲得
アメリカでも最も人気のあるモータースポーツ、NASCAR(ナスカー)の3大トップカテゴリーといえば「カップ」、「Xfinity(エクスフィニティ)」、「CRAFTSMAN Truck(トラック)」。3カテゴリーのうち、トラックシリーズに長年参戦している服部茂章氏は、現役時代からナスカーに挑戦をしており、ドライバーを引退してからも、ナスカー界で唯一の日本人オーナーとして「Hattori Racing Enterprises(HRE)」を率いてシリーズに参戦を続けている。
今シーズンはトップ10フィニッシュを3回記録している
トラックシリーズ第13戦「Rackley Roofing 200」は、2023年6月23日(金)にテネシー州ナッシュビルにあるナッシュビル・スーパースピードウェイ(NSS)で迎えた。NSSは、全長1.33マイル(約2.14km)のコンクリート路面のオーバルコースで、150周(レース距離200マイル=約320km)での戦いとなる。HREとしては、過去に2回のトップ10フィニッシュを記録している。
HREから参戦するアンクラム選手の今シーズン最高成績は、9レース前のサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(4位)で、2023年シーズンにはトップ10フィニッシュを3回記録している。シリーズは、プレイオフへの残り4戦。アンクラム選手とHREの16号車はチャンピオンシップのランキングでプレイオフ・カットラインから72ポイント遅れの15位となっている。
3週ぶりのレースとなったNSS戦は、第1ステージが45周でチェッカー、続く第2ステージも45周し、残り60周の第3ステージでチェッカーが出される3ステージ制で行われる。そして、練習走行から決勝レースまで、6月23日のみのワンデーレースとなっている。
順位を上げるには若干時間が足りず……
プラクティスの早い段階で16号車が比較的タイト(アンダーステア)だとアンクラム選手はチームに伝えていたが、ナッシュビル戦は全体を通してそのバランスは気に入っていた。練習走行で17番手のタイムを記録し、予選セッションでも17番手となった。
8列目の外側からスタートしたHREの16号車は、12周目に出されたイエローコーションの時点で11番手まで順位を上げていた。16号車はさらに徐々に順位を上げ、第1ステージ終了のチェッカーフラッグが振られた45周目までに6位までポジションをアップ。貴重なステージポイントを獲得した。
続く第2ステージでは16号車は終始トップ10内でレースを繰り広げ、ステージが残り8周となったところで、最終ステージを好位置からスタートするために早めのピットイン。このステージでも6位でフィニッシュし、ステージポイントを獲得する。
最終ステージでは5番手からリスタートし、ここでも終始トップ10圏内を走行。そしてレース残り7周で出されたイエローコーションで、アンクラム選手はタイヤ4本と燃料補給を行い、11番手でリスタートすることになった。しかし、順位を上げるには若干時間が足りず、8位でレースを終えた。
トラックシリーズ次戦は、7月8日(土)にレキシントン州オハイオにあるミッド-オハイオ・スポーツカー・コースで開催される「O’Reilly Auto Parts 150 at Mid-Ohio(67周/151マイル)」となる。