こけし文化の一大拠点、宮城県・鳴子温泉へ
さて、旅の1日目は途中の仙台でスーパーGT第6戦SUGOのプレイベントを取材しつつ、夕方にこけしの生まれ故郷、宮城県大崎市の鳴子温泉に到着しました。
いわゆる「伝統こけし」は東北地方各地の温泉地でお土産として古くから親しまれてきた工芸品で、主に10~12の系統があると言われています。それぞれこけしのスタイルもデザインも異なっていて、さらに製作する工人によっても違いがあり、そしてこけし一体一体でもまた顔に個性があるので、じつは昔からコレクターも多いんです。
鳴子温泉は昔から屈指の湯治場として知られる一方、日本最古のこけしの産地とも言われ、こけし文化の一大拠点として栄えてきた土地。鳴子こけしは首を回すことができる構造になっているのも特徴ですが、ボディに対して頭が小さめで、均整のとれたプロポーションとちょっと都会的でオシャンティーな表情が魅力……と自分では思っているのですが、いかがでしょう?
宿泊したのは鳴子温泉でも老舗の鳴子ホテル。2023年で創業なんと150年だそうです。ホテルの周辺も、ホテルの中も数々のこけしが出迎えてくれる中、まずは温泉につかってゆったり。源泉かけ流しの硫黄泉はかなり濃厚で、あっという間に体が温まってお肌もすべすべに。ラッキーなことにベランダに専用の足湯があるお部屋に泊まることができ、鳴子温泉郷を一望しながらくつろぎます。そして夕食は、金目鯛と生わかめのしゃぶしゃぶ、仙台牛のロースト、三陸産穴子などなど宮城の山海のグルメを味わったのでした。
身長185cmの大こけしはカングーで車中泊できる?
あくる日は、鳴子温泉に来たら一度は入ってもらいたい共同浴場「滝の湯」(さらに熱くてディープなお湯)でひと汗かいてから、鳴子近辺のスポットを巡り(画像ギャラリーでじっくり見てください!)、この旅の最終目的地であるこけしの総合ミュージアム「日本こけし館」へ。
日本こけし館は、鳴子に限らず多彩にして膨大なこけしのコレクションが展示されているだけでなく、工人による実演や絵付け体験、こけし&こけしグッズの販売まで、こけし好きでなくても必見の、こけし文化のステーションとなっています。
そして鳴子温泉では毎年「全国こけし祭り」を開催していまして、このお祭りのパレードの見どころのひとつが、等身大(?)のこけしをかぶってパレードする「張りぼてこけし」なのです。
2列シート5人乗りのカングーは、何でも積めそうなユーティリティも大きなポイント。後席を倒してしまえば、国産ミニバンほどフラットではないとはいえ、ラゲッジフロアにマットや毛布などを敷いて工夫すれば車中泊も可能なスペースがあります。今回、特別にお借りできた張りぼてこけしは身長185cm。人間としてはかなり大柄な体型ですが、カングーで車中泊できるのか試してみました。
後席を倒し、ヘッドレストを外した助手席をめいっぱい後ろに倒して……するとどうでしょう! 助手席がちょうど、大こけしの首の位置とマッチして、枕のように使えることが判明しました! ボディはラゲッジルームで斜めに収まっているので、身長185cmだと1名しか寝ることはできませんが、正直、まさか入るとは思っていなかったのでビックリです。
なお助手席を起こして後席を倒した状態では、ラゲッジの奥行きはメーカーデータで1880mmで先代比+80mm、ラゲッジルームの容量は先代より+132Lの2800Lとなっています。身長170cm程度の人であれば、助手席を倒さないでも2人が横になるスペースがありそうです。身長185cmの張りぼてこけしは、実際的には長尺物の積載の参考にしてくださいませ。
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こちら鳴子温泉を舞台に繰り広げられる年に一度のこけしの祭典、「全国こけし祭り」は、2023年は9月1日(金)~3日(日)に開催されます。各地の伝統こけしが集結し、こけしパレード、コンクール、トークショー、即売会、ビンテージこけしのオークションなどなど、こけしをエンジョイできるフェスティバル。興味のある人はぜひ、遊びに行ってみてくださいね。
■日本こけし館
http://www.kokesikan.com
■全国こけし祭り
https://kokeshimatsuri.com