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約70年以上の歴史を誇る「山形大学自動車部」は「東北660耐久レース」に参戦中! 後輩の面倒見がいいアットホームさが自慢です

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 佐藤 圭

  • 山形大学自動車部
  • 長い歴史を重ねるなかで工具もどんどん充実していった。その気になればエンジンやトランスミッションの脱着にオーバーホールも可能だ
  • ドリフトを楽しむ部員も多いため、タイヤチェンジャーは必須といっていい。使用頻度の高さはガレージの設備でイチバンだろう
  • 溶接機は地元のプロショップ、オートリサーチ米沢から寄贈された。東北660シリーズのクルマ作りでもよくアドバイスを仰いでいる
  • 大型のコンプレッサーはそのまま使うと会話ができないほど音が大きいため、木材などを使って防音のボックスを製作したそうだ
  • ガレージの奥にはタイヤ置き場があるのもありがたい。競技用からスタッドレスまで「部員1名につき山ひとつ」が決まりごとだ
  • 東北660耐久レース用のHA23以外にも部車はある。左はR32「スカイライン」のタイプMでドリフトの練習に使っているとのこと
  • 2023年の東北660耐久レース・第1戦での勇姿。厳しいウエットコンディションのなか、表彰台までもう少しの4位を獲得した
  • 続く東北660耐久レースの第2戦では、当日の朝にマシントラブルが発生。慌てて部員のマイカーに車両を変更して完走を果たす
  • 車両のメンテナンスはほぼ自分たちで行っている。このときはEnjoyサーキットに向けて部車のHA23Vアルトを整備していた
  • 足まわりやブレーキといった事故に直結する部分の作業はより慎重に。部員みんなで確認することで確実性が上がっていくのだ
  • みんなでゲームを楽しむのも部活動のひとつ!? 遊びのはずが負けず嫌い選手権が勃発、いつの間にか外が真っ暗なんてことも
  • ホイールにアクリル板を貼ったテーブルがいかにも自動車部っぽい。みんなで集まりクルマ談義に花を咲かせるのもまた楽しい
  • ガレージに残されていた古いアルバムを拝見。1956年の時点で4台のクルマを所有し、自動車部が活動していたことがわかる
  • 卒業を控えた4年生を除く部員たち。翌週末に今年3回目のEnjoyサーキットを控え、準備や部車のメンテナンスに追われていた
  • 左が部長の機械システム工学科・大森怜斗さん。右は広報の情報エレクトロニクス学科・今井祐作さん。ふたりが部の大黒柱だ
  • 新しくなった自動車部の看板。左下のロゴマークはOBで東北660シリーズでも活躍する、塩野力也さんがデザインしたそうだ
  • 伝統ある学生自動車連盟のイベントも。山形大学の自動車部が主催するのはジムカーナで、場所は福島県のリンクサーキットだ
  • リンクサーキットは山形県米沢市からのアクセスが良好で、コースの一部をジムカーナ風のレイアウトに変更することもできる
  • 愛車を持ち込んで参加する人もいれば、東北660用の部車を使う人もいる。ジムカーナはレースとはまた違うテクニックが必要だ
  • 工学部キャンパスにある築100年を超えたガレージが本拠地。ご覧のようにクルマ2台を並べて同時に作業できるスペースがある
  • 金曜日の夕方はガレージに全員集合。研究などであまり顔を出せない人もいるが、現在の部員は約30人でなかなかの大所帯だ

伝統ある自動車部はアットホーム

10代や20代の若いドライバーが多く参加する軽自動車レース「東北660シリーズ」。年3回のシリーズが組まれる東北660耐久レースは、改造範囲を抑えた学生だけのクラスが設けられており、大学の自動車部やサークルのエントリーが増えている。山形大学の自動車部もそんなチームのひとつだ。

他大学とコラボし走行会を開催するなど活動は積極的

創部は「いつかわからないほど昔」らしく、残されている一番古い写真は1956年。少なく見積もっても70年に迫る歴史を持ち、現在も約30名の部員が活動を続けている。

近年は学生自動車連盟の大会に加えて、東北660耐久レースにも力を注いでおり、部車としてHA23V型スズキ「アルト」など数台を所有。本拠地は工学部のキャンパスがある山形県米沢市で、毎週金曜日に集まり作業などを行なうのが恒例だ。

築100年を超えるガレージはクルマ2台の作業スペースがあり、エアーコンプレッサーやタイヤチェンジャーなどの本格的な設備、また歴代の部員が集めた工具でひととおりの作業が可能だという。車両の製作やメンテナンスは基本的に自分たちで手がけるが、手に負えない部分は協力してくれるプロショップやOBの力を借り、どんなイベントもトラブルなく完走することを目標としている。

自動車部のガレージの風景

もうひとつの大きな活動は「Enjoyサーキット」の運営だ。以前は「山大走行会」という名称だったが、数年前から日本大学工学部とコラボし、リンクサーキットおよびエビスサーキットの西コースで年に3回ほど開催。現役の学生だけではなくOBや社会人も参加でき、大勢のクルマ好きが集まり交流を深めている。

自動車部と聞くとガチガチの体育会を思い浮かべるかもしれないが、いい意味で先輩と後輩の壁を感じることはなく、雰囲気はじつにアットホーム。他のキャンパスに通う部員がマイカーを持っていなければ、最寄り駅まで送迎するなど下級生の面倒見がいいのも伝統だ。

本格的な競技を志す人から東北660に参加したい人、そしてチューニング好きや整備を覚えたい人まで、すべてのクルマ好きに扉を開く山形大学自動車部。興味がある人は部員が集まる金曜日のガレージに顔を出すか、ホームページやSNSからコンタクトを取ってみよう。学生生活がより楽しく華やかになること間違いナシだ。

・山形大学自動車部ホームページ
https://yumc.304.jp
・Enjoyサーキットホームページ
https://enjoy-circuit.com
・X(旧ツイッター)
@yumc_power
・フェイスブック
https://www.facebook.com/yumcpower/

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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