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129.9万円で輸入車を買えた時代があった! クライスラー「ネオン」は日本車キラーになれませんでした【カタログは語る】

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎七生人

電動格納式リモコンドアミラーはグレードを問わず標準装備だった

一方で装備面は、標準装備されるのは必要にして十分といったレベル。たとえばパワーウインドウはカタログの装備表にも(前席)とあるように、後席は省かれていたくらい。反対に電動格納式リモコンドアミラーはグレードを問わず標準装備だったりと、このあたりはいかにも日本車キラーらしい、泣ける配慮だったともいえる。ほかにイルミネーテッド・バニティミラー、チルトステアリング、カップホルダー、パワードアロック、トランクオープナーといった機能は、アメリカ市場でもユーザーが欲するものだっただろうから、このネオンでも標準装備とされていた。

マニュアルエアコンディショナー、CDチェンジャー対応型カーオーディオ、6:4分割可倒式リアシートなどもグレードを問わず全車に与えられていた。

肝心の走りだが、冒頭でも記したとおり試乗はしたはずだが、あろうことかその記憶が薄く、記録もないので、残念ながらここで胸を張ってお伝えできないことをどうかご勘弁いただきたい。けれど朧(おぼろ)げながらの印象でいうと、2Lエンジン(134ps/17.8kgm)+3速ATによる動力性能は決して線が細くはない……というよりむしろ骨太なほどで、アクセルを踏み込めばザーッと力強く加速してくれた……ような気がする。乗り心地もサイズの大きなアメリカ車とは明らかに違う、軽快さと大らかさを併せ持ったような普通の乗用車……そんなところだったと思う。

ちなみに前述のとおり、一瞬で市場から姿を消したものの2代目も登場。手元にカタログが残っていることからも、日本市場にも導入された。この2代目はダイムラー・クライスラー時代、メルセデス・ベンツとの協業が背景にあった頃のクルマで、モノとして、クルマそのもののクオリティが大きく向上したと当時は評価された。話は前後するが、ネオン(初代)と共通のプラットフォームから生まれたのが、あのPTクルーザーだった。

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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