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メキシコ国境の近くに出現する「雪原」の正体は?「ホワイトサンズ国立公園」の壮大な風景は寄り道する価値ありです【ルート66旅_29】

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 佐藤 圭

  • 眼前に広がる真っ白な砂漠。2019年から国立公園になったホワイトサンズだが、国定記念物になったのは1933年と長い歴史を誇る
  • 雪道を走っているかのような錯覚に陥り、ステアリングもブレーキも自ずと慎重な操作になる。しかし外は3月でも30°Cに迫る暑さだ
  • 適当な空き地にレンタカーを停めて、白い砂を踏みしめながら丘を上る。雪にしか見えない風景と気温の高さが何ともアンバランスだ
  • あまり人が立ち入らないエリアなのか、砂に足跡はなく美しい風紋だけが残されていた。まるで無人のスキー場にでも来たような気分
  • しばし散策して戻ったつもりが、まるで違う駐車場だった。幸いすぐに元の場所は見つかったが、油断すると行方不明になりかねない
  • 遠くに数人の姿が見える。どうやら子どもたちがソリで滑って遊んでいるようだ。ますます気温28°Cの砂漠というのが不思議に思える
  • 小型の爬虫類っぽい足跡を発見。ホワイトサンズに住む動物の多くは夜行性で、昼間は地中で熱を避けつつ水分を節約しているそうだ
  • 旧ルート66どうしが交わる地点に残された、ワイルド・ホース・メサ・バー。かつては東西を行き交う旅人で賑わっていたのだろうか
  • 映画の撮影で外されてしまったと聞いた、個人的に気に入っていたネオンサイン。もう明かりを灯すことは二度とないのかもしれない
  • バーの向かいにある看板も味がある。掠れてはいるものの、ハイランド・メドウズ・ライディング・クラブの文字を読むことができる
  • このあたりはガスステーションが意外に少なくて苦労した記憶がある。燃料計で残量が半分になった時点で給油したほうが安全だろう
  • 正式な名称は分からないがユッカの仲間だろうか。アルカリ性で養分が少ないうえ乾燥しており、植物の育成には向いていない土地だ

ニューメキシコ州のルート66サイドトリップ第2弾

広大なアメリカを東西2347マイル(3755km)にわたって結ぶ旧国道「ルート66」をこれまで5回往復した経験をもつ筆者が、ルート66の魅力を紹介しながらバーチャル・トリップへご案内。イリノイ州シカゴから西に向かい、ミズーリ州、カンザス州、オクラホマ州、テキサス州を経てニューメキシコ州へ。今回は、ルート66から南に寄り道して、純白の絶景スポット「ホワイトサンズ」をご案内します。

白砂で覆われた大地ホワイトサンズ

前回に引き続きサンタ・ローザを起点とした、絶対に行っておきたい南へのサイドトリップを。ブルー・ホールの街サンタ・ローザから3時間。もう少し南へ下ればメキシコとの国境があるテキサス州エル・パソに着くというロケーションだ。ルート66からの寄り道と呼ぶには遠い気もするが、ここの美しく壮大な景色は見ておいて損ははい。その名もホワイトサンズ国立公園。

約710平方キロメートルの広さに渡って白い砂丘が広がっており、手を触れるまでは雪原と勘違いしてしまうほど。砂の正体はアラバスターと呼ばれる雪花石膏で、水溶性なので砂の形で残るケースは稀だという。通常なら川から海へと流れ陸地に留まることがないが、ホワイトサンズ近郊には川がないため地表で乾燥、その後に結晶化し細かく砕かれ砂状になったそうだ。ちなみに国立公園へ昇格したのはつい最近で2019年、私が訪れたときは国定記念物として扱われていた。

時期は3月の半ばであったにもかかわらず、レンタカーの外気温計は28°Cという暑さ。おまけに地平線までを覆い尽くす白砂が天然のレフ板となり、昼はサングラスなしではとても運転できないほど眩しい。しかし外へ出て白砂を触ってみるとますます不思議な気分になる。真夏のビーチを素足で歩き砂の熱さに驚いた人もいると思うが、石膏は熱を吸収しにくい性質らしく素足で歩いても平気。

ただし注意すべき点がひとつある。ホワイトサンズは意外に起伏が多く、クルマの場所を見失ったり、自分がどの方角に進んでいるか分からなくなる場合がある。砂なんだし足跡を辿ってもどれば平気と思うかもしれないが、場所によっては他人の足跡だらけで見分けがつかないのだ。有名なトレイルなら人と出会う確率が高いものの、そこらへんの砂丘を適当に登って歩いていると、意外なほどあっさり自分の位置をロストしかねない。クルマが見える範囲で景色を楽しむか、登山用アプリなどを使うのがオススメだ。

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