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「東京オートサロン2024」にスーパーGT車両を見に行こう! まずは実車を見る前に「GT300」2023シーズンを復習してみませんか

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TEXT: 原田 了(HARADA Ryo)  PHOTO: 佐藤正勝

確実に完走を果たした埼玉トヨペットGB GR Supra GTが王者に

明けて日曜日の決勝レース。逆転チャンピオンを手にするためには優勝が必須となった2号車 muta Racing GR86 GTは、慎重さの中にもアグレッシブなスタートダッシュを決めてトップをキープ。2位以降も88号車 JLOC ランボルギーニ GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)、65号車 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)、61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)、18号車 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/小出 峻)、31号車 apr LC500h GT(小高一斗/根本悠生)、52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GTと上位陣はグリッド順に続いていく。

7番手でオープニングラップを終えた52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GTは、この順位のままレースを走り切れば自力でチャンピオンを手に入れることができるが、後方からは6号車 DOBOT Audi R8 LMS(片山義章/ロベルト・メリ・ムンタン)が急追をみせており、決して楽観できる状況ではなかった。

5周目を迎えたあたりから雨粒が落ち始め、10周目を迎えるころにはホームストレートを中心に雨脚が強まって路面コンディションがハーフウェットとなっていった。その影響からかトップを逃げる2号車 muta Racing GR86 GTに比べて88号車 JLOC ランボルギーニ GT3のペースが上まわり、テールtoノーズのバトルを数周に渡って繰り広げたのち、14周目の3コーナーで88号車 JLOC ランボルギーニ GT3がトップに立った。

GT300クラスではタイヤ交換が戦略の一つとなっている。前輪2本交換だったり後輪2本交換、あるいはサーキットによっては右側の前後だったり左側の前後だったりとさまざまで、もちろん一般的な4輪交換もあればタイヤ無交換だってある。ピットインのタイムロスを削るためで、わずか数秒、せいぜい十数秒だが、それがレース結果を左右するのだ。それだけシビアな戦いが展開されている証左だが、今回も様々な作戦がみられた。

上位陣に限ってもトップの88号車 JLOC ランボルギーニ GT3と65号車 LEON PYRAMID AMGは後輪2本のみの交換、2号車 muta Racing GR86 GTと52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GTはタイヤ無交換だった。

ピット作業中の埼玉トヨペット

全車がピットインを終えた段階でのオーダーは、88号車 JLOC ランボルギーニ GT3が引き続きトップを快走し、65号車 LEON PYRAMID AMGがこれに続く。その後方3番手には2号車 muta Racing GR86 GTがつけ、ピットインを遅らせて順位を上げてきた56号車 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/名取鉄平)を挟んで52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GTが5番手につけている。

その後方からは6号車 DOBOT Audi R8 LMSが追い上げてきており、52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GTと56号車 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rをかわして4番手まで進出していく。

レースも大詰めとなったところで再び雨粒が落ちてくる。これをみて3番手の2号車 muta Racing GR86 GTは急遽、レインに交換する作戦をとった。逆転タイトルを狙うには優勝しかない彼らにとって一か八かの作戦だったが、期待したほどには雨脚は強くない。また、GT500クラスのマシンがグラベルストップしたことでフルコースコーションが出されたこともありピットインでのタイムロスをリカバーすることは叶わず9位でチェッカーとなった。

トップチェッカーは88号車 JLOC ランボルギーニ GT3。元嶋にとってはこれがSUPER GTでの初優勝で、GT500でシリーズチャンピオンの経験もあるベテランの小暮にとってもGT300では初優勝となった。2位には65号車 LEON PYRAMID AMG、3位には6号車 DOBOT Audi R8 LMSが入って表彰台を獲得。7位入賞で4ポイントを上乗せした52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GTが嬉しい初戴冠となった。吉田と河合、そしてチームの笑顔が弾けた。

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  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • ライター。現在の愛車は、SUBARU R1、Honda GB250 クラブマン、Honda Lead 125。クルマに関わる、ありとあらゆることの探訪が趣味。1955年、岡山県倉敷市生まれ。モータースポーツ専門誌の地方通信員として高校時代にレース取材を開始。大学卒業後、就職して同誌の編集部に配属。10年間のサラリーマン生活を経て90年4月からフリーランスに。モータースポーツ関連の執筆に加え、オートキャンプからヒストリックカーイベントまで幅広く取材。現在ではAMWに、主にヒストリー関連コラムを執筆。またライフワークとなった世界中の自動車博物館歴訪を続け、様々な媒体に紹介記事を寄稿している。
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