600万円以上のチューニングが施されたSL65AMG
今回アリゾナ・オークションに登場したのは、新車でロサンゼルスのディーラーに納車され、その後フロリダ州にあるメルセデス・チューニングのトップブランドともいえるRenntech社に持ち込まれ、さらに4万1000ドル(同605万円)相当のチューニングを受けたモンスターマシン。
アップグレードされたエンジンとトランスミッションのコントロールユニット、ステンレス製のエグゾーストシステム、リミテッドスリップ・デファレンシャルなどが新たに装備されたほか、さまざまなボディパーツやモール、エンブレムをグロスブラックに仕上げ、アルカンターラとカーボンファイバーを組み合わせた独自のステアリングホイールも装着している。
ブレーキキャリパーはイエローのエポキシ塗装で仕上げられ、ボディ全体にはセラミック保護コーティングも施された。注目の最高出力は、ノーマルのそれを大きく超える800psへと向上。0−96km/h加速は3.8秒、最高速は320km/hで電子制御される。
多くの入札者や観衆が見守る中、徐々に入札価格を高めていったSL65 AMG ブラックシリーズ。最後にその数字が止まったのは、29万1000ドル(同4290万円)でのことだった。第5世代のSLクラス(R230型)の、まさに頂点を極めたモデルは、今もなおその魅力を失ってはいない。