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「ハコスカGT-R」とバトルした「サバンナRX-3」がFSWで一緒に走った!「片山レーシング」仕様を再現した理由とは

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TEXT: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)  PHOTO: 佐藤亮太(SATO Ryota)/奥村純一(OKUMURA Jyunichi)

  • 内装は純正の意匠を残している
  • ホールド性が高いシートを装備
  • ロールケージで車体を補強している
  • シフトノブはノンオリジナル
  • 各種メーターが整然と並ぶ
  • エンジンは純正の12Aよりもパワフルな13B
  • 片山仕様のサバンナに後ろには、寺田陽次郎仕様が続く
  • ワークスフェンダーが大きく張り出している
  • トランク内もレーシー
  • 大きく張り出したワークスフェンダーを装着
  • ロータリーエンジンは迫力ある排気音を奏でる
  •  「タイヤが間に合わず、全然グリップしなかった」とは、ドライブを担当した嶋野国広さんのコメント
  • 1974年富士ビクトリー200kmTC-b仕様レプリカ
  • 1974年の富士GCビクトリー200kmレースに参戦した片山義美仕様を再現
  • 熱き想いでサバンナRX-3 片山義美仕様車を製作したのは成田秀喜さん
  • 箱車の祭典にてこのクルマを走らせた嶋野国広さん
  • サーキット仲間から1976年式サバンナRX-3 GT(後期モデル)を譲り受け、フルチューンした

富士GCビクトリー200kmレース仕様車を再現

去る2023年10月29日に富士スピードウェイを会場として『POWER&TORQUE』という名のイベントが開催され、その中で箱車レーシングカーの走行枠が設けられました。『箱車の祭典2023』と銘打って実施された走行枠に参加していたマツダ「サバンナRX-3」を紹介します。

箱車の祭典とは?

1990年までの純レーシングカーによるClass 1と、1990年までの市販車ベース車両によるClass 2が設定され、前者はGr.CカーやGCカーなど、後者はツーリングカー、TS、ワンメイク車両などが対象となった。

後期型をベースにフルチューン

Class 2には、3台のマツダ サバンナRX-3がエントリーし、その中の1台がサバンナRX-3 片山義美仕様車であった。このクルマは、1974年の富士GCビクトリー200kmレースに出場した片山レーシングのワークスカラーが再現されている。

箱車の祭典にてこのクルマを走らせたのは嶋野国広さんだが、1971年の富士マスターズ250kmレースに参戦したサバンナRX-3 寺田陽次郎仕様車と同じように、熱き想いでサバンナRX-3 片山義美仕様車を製作したのは成田秀喜さんである。イベント当日にピットにてお話を伺う機会があったのでインタビューしてみた。

「サーキットでハコスカGT-R VS サバンナRX-3を見られて楽しいです。まさにその世代の人間なので、往時と同じサーキットである富士スピードウェイで見ることができてよかったですね」

そのように話してくれた成田さんによると、サーキット仲間から1976年式サバンナRX-3 GT(後期モデル)を譲り受け、迷うことなくフルチューンを実施。1974年の富士GCビクトリー200kmレースに参戦した片山義美仕様を再現することにしたそうだ。

ちなみに、箱車の祭典でサバンナRX-3 片山義美仕様車を走らせた嶋野さんは次のようにコメント。

「タイヤが間に合わず、全然グリップしないので、慎重に走りました。エンジンの調子はいいです」

かつて、西の片山マツダ、東のマツダオート東京という図式の中で両者はライバル関係にあったが、片山義美さんはマツダ契約ドライバーのチーフ格だったので、このクルマを製作した成田さんは片山レーシングのほうをチョイスしたのである(もちろん、サバンナRX-3 寺田陽次郎仕様車も所有)。

1974年になると、すでに日産はワークス活動を停止しており、スカイラインGT-Rというライバルが不在だったため、片山選手がドライブするサバンナRX-3は無敵だったといわれている。ライバルだったハコスカGT-Rは現存数が多いこともあり、そのレーシングヒストリーに触れる機会も多いが、サバンナRX-3はレアな存在なので、成田さんが製作したワークス仕様にモディファイされた車両を通じ、若い人が片山義美さんやロータリーエンジンの速さを知ってくれたら幸いだ。

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  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 本業はフリーランスのライター兼エディター。1998年に買ったアルファ ロメオGT1600ジュニア(通称:水色号)を現在も愛用しており、すでに総走行距離が30万8000kmオーバーとなっている(2022年4月中旬現在)。クラシックカーラリーに水色号で参戦取材することがライフワーク(?)となっており、群馬をホームタウンとして開催されている「スプレンドーレ」では、柴犬を“ワン・コドライバー”、秋田犬を総監督として挑んでいる。全国各地に水色号でお邪魔しているので、これからも走行距離が順調に伸びる予定。
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