控えめなリアスポイラーがブラバスらしいスタイルに
このパフォーマンスに対応するエクステリアのチューニングも、スポーティでありながらエレガントなスタイルに終始している。ブラバスが最近積極的にアピールするデザイン・コンセプトは「1 Second Wow」。わずか1秒で見る者を驚かせ、そして感動させる造形をベースモデルからの違和感なく与えることで、コンプリートカーのみならずボディキットだけでもブラバスのビジネスは好調な推移を続けているのだ。
ブラバスのサイドフラップ付きフロントスポイラーは、サルーンモデルの個性的な顔立ちをさらに強調するだけではなく、風洞実験による精密なチューニングにより、フロントアクスルにかかるダウンフォースを増加。高速走行時の安定性をさらに向上させる大きな理由となっている。
フロントエプロンに一体化されたサイドエアインテーク用のカーボン製アタッチメントは、ラジエターとフロントブレーキの冷却に大きな効果を発揮し、やはりカーボン製のラムエア・インテークを露出させたラジエターグリルは、エンジンへのエア供給を最適化。一方リアではカーボン製ディフューザーが4本出しの丸型76mmテールパイプの存在を強調し、控えめなリアスポイラーとともにブラバスらしいスタイルを見事に表現しているのが分かる。
ブラバス930には、もちろんテーラーメイドのホイールも装着される。今回はハイテク鍛造された、22インチ径の「ブラバス・モノブロック ZM プラチナム・エディション」がチョイスされている。20本のエレガントなスポークが印象的なこのホイールは、ボディ全体のスタイリングにじつに良く似合う。またサスペンションにはブラバスのスポーツ・エクストラ・モジュールが組み込まれており、選択したドライブ・プログラムに応じて、最大で10mm車高をローダウンさせることが可能だという。
パフォーマンス、スタイル、そして次世代のエレガンスをはるかに超えたところにブラバス930があることを証明するもうひとつのポイントは、やはり豪華なインテリアのフィニッシュだろう。この素晴らしいスーパーカーの隅々にまで強いこだわりを見せるクラフトマンシップは、やはり数あるメルセデス・チューナーの中からブラバスを選択する大きな理由となることは間違いない。彼らがリリースするスーパーカー・シリーズには今後も注目したい。


























































































