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「カウンタック」よりも早くシザーズドアを採用! 天才デザイナー「ガンディーニ」が手掛けたアルファ ロメオ「カラボ」とは【クルマ昔噺】

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TEXT: 中村孝仁(NAKAMURA Takahito)  PHOTO: 中村孝仁(NAKAMURA Takahito)/Stellantis N.V.

  • インテリアはシンプルな作りとなっていた
  • ディープコーンステアリングを採用
  • 両端のダッシュボードには300km/hスケールのスピードメーターと1万rpmが刻まれたタコメータが配置されていた
  • ディープコーンステアリングを採用
  • トランスミッションは6MT
  • エンジンは2L V8を搭載
  • ガンディーニのデザイントレンドが1970年代を通じて多くのメーカーに影響を与えた
  • リアカウルは、前ヒンジで開くようになっている
  • エンジンは2L V8を搭載
  • 空力を意識したデザインになっている
  • ボディサイドにはベルトーネのエンブレムを装着
  • カラボの先端が尖った先鋭的なデザインは、そのモチーフが後にランボルギーニ カウンタックに用いられることになった
  • アルマジロタイプのリアウィンドウはミウラに採用された
  • アルファ ロメオ歴史博物館で撮影したカラボ

ガンディーニの才能を開花した1台

2024年3月13日、ランボルギーニ「カウンタック」やランチア「ストラトス」のデザインを手掛けたマルチェロ・ガンディーニが85歳で亡くなりました。今回の「クルマ昔噺」は、ガンディーニが手掛けたアルファ ロメオ「カラボ」を振り返ります。

5台の33シャシーのうち最も早く公開されたのがカラーボだった

カロッツェリア・ベルトーネの元でその天才ぶりを発揮したマルチェロ・ガンディーニ。ベルトーネでの彼の初仕事はランボルギーニ「ミウラ」というのが通説である。とはいえ、3代続けてチーフデザイナーが表に出て活躍するのはよろしくない……と、当のヌッチオ・ベルトーネ御大が考えたのか、ガンディーニが去ったあとはチーフスタイリストの名前が表に出ることはなくなった。やはりスカリオーネ、ジウジアーロ、そしてガンディーニ時代のベルトーネが如何に偉大だったかを示すようにも感じる。

アルファ ロメオ「カラボ」のベースは33ストラダーレ用のシャシーである。アルファ ロメオ 33ストラダーレはそのシャシーナンバーの数から全部で18台が生産されたとされることが多いのだが、現実にはそれよりもはるかに少ない数しか作られていない。そしてストラダーレ用として作られたシャシーのうち、次の5つは当時隆盛を極めたカロッツェリアに渡されたのだ。

ストラダーレのシャシーナンバーは750.33.101から始まり750.33.118で終わる。これが18台作られたとする理由だが、このうち下3桁が 108、109、115、116、117のシャシーはカロッツエリアに渡り、それぞれがプロトタイプを製作した。

108および115はピニンファリーナに渡り、108は最終的にアルファ ロメオ 33スパイダー クネオとして1971年に登場した。もう1台の11533/2 クーペ スペチアーレとして1969年に誕生している。116の行き先はジウジアーロが立ち上げたイタルデザインである。

1969年のトリノショーでデビューしたそれは、イグアナの名を持っていた。そして残りの2台はベルトーネに行った。シャシーナンバーは117および109で、117は1976年のジュネーブショーで登場したナバホの名を持つモデル。そして109が今回紹介するカラボで、1968年のパリサロンで初公開されたものである。つまり5台の33シャシーのうち最も早く公開されたのが、このカラボだったというわけである。

ちなみに最後に公開されたベルトーネのもう1台、ナバホもガンディーニのデザインである。そしてピニンファリーナに渡った2台のうち、クオネのシャシーは引き渡された直後の1968年にアルファ ロメオ33 ロードスターとしてデビューし、その後同じシャシーを使いまわしてクオネになった。というわけなので実質的には5台のシャシーから6台のコンセプトカーが生み出されたことになる。

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