20年越しに手に入れたフルビア クーペ
20代の頃にランチアのイベントで出会った「フルビア クーペ」。佐竹永太郎さんはその美しいデザインに心を奪われましたが、当時は手に入れることができませんでした。しかし、20年後に偶然得た情報をきっかけに1966年式のフルビア クーペを手に入れることに成功します。資料的価値も高いこのクルマとのカーライフはいかがなものなのでしょうか。
2ドアのクーペながら、家族全員が乗れる4シーター仕様
「20代の頃、知人に紹介されたランチアのイベントで数多くのデルタが並ぶ中、フルビア クーペに心惹かれてしまいました。当時は購入できませんでしたが、その後20年ほど経ってランチア ラムダを所有する友人から自動車専門誌に掲載されていた個体を教えてもらい、購入しました。それがこのクルマです」
2024年11月9日~10日に開催されたツーリングイベント「2nd TOKYO MORNING TOURING」に参加したオーナーの佐竹永太郎(52歳)さんによると、愛車は1966年式のランチア「フルビア クーペ シリーズ1」で、2016年に購入したのだという。フルビア クーペは最初期型が1965年に登場したため、佐竹さんの愛車は資料的価値が高い貴重な1台だ。
「流麗なスタイルの2ドアクーペですが、家族全員が乗れる4シーターという点が特徴です。控えめでエレガントな佇まいと曲線と角が巧みに組み合わさったエクステリアのディテールが好印象で、作為を感じないクルマなので選びました。狭角V4エンジンが45度傾けて配置されていること、洗練されたボンネットデザイン、暗めの赤色外装、上品な白いシート、初期型でHFではない地味なノーマルグレードも気に入っています」
家族全員でクラシックカーイベントに参加
家族で乗れるようにあえて4シーターを選び、愛犬を含めた家族全員でのイベント参加を楽しんでいるのだという。
「イベントへの参加や気分転換として乗っています。愛車との一番思い出深い楽しいエピソードは、家族全員でクラシックカーラリーをはじめとするイベントにエントリーしていることです。スポーツカーはRRと思っていたのでFFであることに引っかかっていましたが、運転してみたらFFらしくない走りでした。本当に楽しいですよ」
購入後に初めて参加したイベントの終了後にエンジンがストールし、その後8カ月間ほど入院(ショップに入庫)したことがあったらしいが、苦労話はそのぐらいで購入時のままの仕様を維持することに努めているという。
かつてホンダ「シティターボ1」やユーノスNA型「ロードスター」を所有し、現在、1995年式のメルセデス・ベンツS124型「E320ワゴン」を愛用している佐竹さんは、これからも趣味車が集まるイベントやクラシックカーラリーに参加し続けるという。日本で最も美しい排気音を誇るフルビア クーペは、すべてのクルマ好きを笑顔にしてくれることだろう。
>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)