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1930年代のクルマが今でも新車で購入できる!アルヴィス「4.3リッター ランスフィールド コンシールドフード」

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TEXT: 中村孝仁(NAKAMURA Takahito)  PHOTO: 中村孝仁(NAKAMURA Takahito)

4.3L 6気筒OHVエンジンはインジェクション、ブレンボ製ディスクブレーキを装着

この4.3リッター ランスフィールド コンシールドフードは、じつはオートモビルカウンシル2025がある意味、ワールドプレミアである。その特徴はコンシールドフードが示す通り、ドロップヘッドクーペでありながら、幌をすべてボディ内に格納できる点にある。この幌は、手動であり開閉には最低2人の人手を必要とするが、ご覧の通りの美しいアールデコ調のデザインを持つ4シータードロップヘッドクーペである。

エンジンを含むメカニズムは、基本的に既に日本に導入されているヴァンデンプラ ツアラーと同じである。すなわち4.3Lの6気筒OHVエンジンとトレメック製6速マニュアルの組み合わせ。当時のものと異なる点は、排ガス規制に対応するためにキャブレターに代えて電子制御燃料噴射を装備することや、安全性を向上させるためブレーキもドラム式から最新のブレンボ製ディスクに変更しているなどの点がある。

さらにステアリングもウォームローラー式からラック&ピニオンに変更し、良好なハンドリング性能を持つように仕立て直されている。また、エンジンやトランスミッションなどは当時のパーツをそのまま使うのではなく、ブロックなどは新たに作り直されている。

残念なことに、規則に厳格なクラシックカーイベントに出場することは難しいようだが、近年とみに盛んになったローカルのクラシックカーイベントには、これで参加が可能。まだこのクルマには乗っていないが、すでにやって来ているヴァンデンプラ ツアラーに乗ってみたが、とても88年もの時が経ったようには思えない、軽快で安心できるドライブフィールを持っていた。

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  • 中村孝仁(NAKAMURA Takahito)
  • 中村孝仁(NAKAMURA Takahito)
  • 幼いころからクルマに興味を持ち、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾る。 大学在学中からレースに携わり、ノバエンジニアリングの見習いメカニックとして働き、現在はレジェンドドライバーとなった桑島正美選手を担当。同時にスーパーカーブーム前夜の並行輸入業者でフェラーリ、ランボルギーニなどのスーパーカーに触れる。新車のディーノ246GTやフェラーリ365GTC4、あるいはマセラティ・ギブリなどの試乗体験は大きな財産。その後渡独。ジャーナリスト活動はドイツ在留時代の1977年に、フランクフルトモーターショーの取材をしたのが始まり。1978年帰国。当初よりフリーランスのモータージャーナリストとして活動し、すでに45年の活動歴を持つ。著書に三栄書房、カースタイリング編集室刊「世界の自動車博物館」シリーズがある。 現在AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)及び自動車技術会のメンバーとして、雑誌、ネットメディアなどで執筆する傍ら、東京モーターショーガイドツアーなどで、一般向けの講習活動に従事する。このほか、テレビ東京の番組「開運なんでも鑑定団」で自動車関連出品の鑑定士としても活躍中である。また、ジャーナリスト活動の経験を活かし、安全運転マナーの向上を促進するため、株式会社ショーファーデプトを設立。主として事業者や特にマナーを重視する運転者に対する講習も行っている。
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