エンジンは6L! 最高速度は330km/h以上
ボディは、よりスムースに、そして優秀なエアロダイナミクスを想像させる造形へとモディファイされた。のちにディアブロの後継車であるムルシエラゴや、10気筒モデルのガヤルドをデザインすることになるルーク・ドンカーヴォルケの作。ルーフエアインテークの廃止や、新デザインのモノブロックホイールの採用も、6.0の特徴といえる。同時にインテリアもそのデザインは大きく変わり、初期のディアブロと比較してもはるかに高いクオリティで完成されていた。
ミッドに搭載されるエンジンは、車名のとおりそれまでの5.7Lから6Lへと排気量を拡大したV型12気筒自然吸気。これはベースをたどれば、GT用に使用されたエンジンにほかならず、最高出力は550psを発生する。出品車のVTは、ビスカスカップリングをセンターデフに用いた4WD仕様で、必要時には前輪側に最大17%のトルクを伝達する仕組みだった。注目の最高速は330km/h以上、0→100km/h加速では3.95秒を公式のパフォーマンスを発揮した。
出品車は2002年に登録された最終モデル
6.0VTは、わずか1年ほどの生産期間であったにもかかわらず、じつに400台以上がサンタアガタ・ボロネーゼの本社工場から出荷され、現在でも343台が存在している。今回の出品車は、そのなかでも生産台数が30台ほどと考えられる右ハンドル仕様。ネロ・ペガソのボディカラーに、同じブラック系のネロ・ペルセウスのインテリアカラーが、ディアブロというスーパースポーツのスパルタンな印象をさらに高めている。
さらにこのモデルのファーストカスタマーは、2001年に発表された6.0SEの特別装備を装着することを望んだ。ほかにもリアグリルのセンターに配されるランボルギーニのエンブレムやゴールド塗装のエンジン、カーボン・パーツの追加などが行われることになった。
ちなみに2000年から2001年まで生産された約2903台のうち、出品車のシャシーナンバーは「2891」。2001年末に発注されたものの、諸事情で2002年の登録になったことから本当の最終モデルとも想像できる。現在までの走行距離は3万752km。整備記録のすべてを始めとするドキュメントも車両には添付されているが、そのなかで注目されるのは、2023年に行われた大規模なメンテナンス作業だ。
ボナムズが、このランボルギーニ ディアブロ6.0VTに掲げた予想落札価格は25万ポンド〜28万ポンド(邦貨換算約4690万円〜5255万円)。落札価格は31万9700ポンド(邦貨換算約6000万円)という数字だった。クラシック部門のポロ・ストリコが設立されて10年という節目を迎えたランボルギーニ。ミウラ、カウンタックに続いて、ディアブロもまた、ランボルギーニのクラシックモデルとして人気を高める日が近づいているようだ。




























































