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「大阪城」から「大阪・関西万博」へ「ブロンプトン」オールラインアップ試乗!! アストンマーティンに喩えるとしたら…? 旅にオススメの1台とは

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TEXT: 西山嘉彦(NISHIYAMA Yoshihiko)  PHOTO: 西山嘉彦(NISHIYAMA Yoshihiko)/BROMPTON JAPAN

ブロンプトンをいかに生活取り入れるか

こうした日本のインフラ事情を考慮すると、都心で電車やバスといった公共交通機関に輪行しての毎日の通勤には現実的ではありません。ラッシュ時に輪行するのは相当ハードでおすすめできるものではありませんが、地方都市であれば公共交通機関とのハイブリッド通勤も可能でしょう。

そこで私がおすすめしたいのは、休日などにブロンプトンを使用することです。マイカーに気軽に積んでいくこともでき、休日ならば時間帯によっては輪行も比較的楽にできます。

実は、20年少し前の話になりますが、4〜5歳だった息子の自転車を購入するために訪れたサイクルショップで、自分の折りたたみ自転車も一緒に購入した経緯があります。残念ながらブロンプトンではないブランドなのですが、自宅前の土手沿いのサイクリングロードを息子と一緒に走るために購入した折りたたみ自転車を使って、現在旅をしています。

その旅をはじめたきっかけはこうです。仕事柄、クルマで日本各地に出向いて撮影したり、クルマで旅する企画など、散々全国を走り回ったのですが、ふと、撮影したポイントは覚えていてもその道中をほとんど覚えていないことに気がついたのです。そこで、まず最初に東海道五十三次旧道を折りたたみ自転車で走ることにしたのです。

その理由は、歩くよりも楽に速く、ロードバイクよりも辛く遅い小径車であれば、効率的に東海道旧道の景色と空気を肌で感じられるであろうと思ったからでした。何より、人力でなければ道のアップダウンや標高を感じることはできません。自分の脚を使うことで、箱根や鈴鹿の峠を身体で記憶に刻み込むことができるのです。小径車は登り坂に至っては歩くよりも辛く、クルマではコーナーを攻めて楽しんだヒルクライムのワインディングの記憶に、夕立あとの草いきれや道端の小さな花弁といった嗅覚と視覚だけでなく五感を伴う記憶を追加してくれたのでした。

折りたたみ自転車は「旅」のパートナーとして見直したい

そんな今まで走ったこと、訪れたことのある道を再確認するための小径折りたたみ自転車の旅は、東海道五十三次から始まり中山道六十九次、甲州街道、日光街道、奥州街道へと続き、四国八十八ヶ所霊場通し打ちへと発展しました。そんなこともあったため、ブロンプトンにライドできるイベントのお誘いを受けた時は、ふたつ返事で参加したのです。

折りたたんでしまえば、宿泊先のホテルの部屋に入れることもでき、防犯上も安全。旅を終えたあとは、さっと折りたたんで輪行袋に入れてしまえば、新幹線やフェリー、電車に乗って帰宅することもできます。もちろん、旅先で公共交通機関を使って気軽に移動できることはいうまでもありません。

徒歩だけだと旅先で多くのスポットを回ることは無理かもしれませんが、折りたたみ自転車だとガイドブックには乗っていない新たな発見をしながら、目的地を巡るポタリング旅をすることができます。今回そんな旅の相棒として選ぶなら、基本のC Lineをオススメします。

ブロンプトンはデザインも優しく女性的。どんな街を走っていても自然と景色に溶け込み、また周りの人に威圧感を与えません。今回の大阪ライドイベントに参加してよくわかったのは、幹線道路ではなく路地裏などを走ると、これまでとは違った視点で街を見ることができて、より一層大阪の街とそこに住む人の暮らしを感じることができたということ。ブロンプトンのある生活、ひょっとするとクルマのある生活と同等、もしくはそれ以上に密度の濃いものになるかもしれません。

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  • 西山嘉彦(NISHIYAMA Yoshihiko)
  • 西山嘉彦(NISHIYAMA Yoshihiko)
  • 大学卒業後、ドキュメンタリー映像の助監督を経て出版業界へ。某建築雑誌の版元で編集技術をマスターし、クルマ系雑誌編集部のある版元へ移籍。その後、版元を渡り歩きながら興味の赴くままにカメラ雑誌、ガレージ雑誌、グラビア誌のほかにBMWやランボルギーニの専門誌などを立ち上げ、2017年までスーパーカー専門誌の編集長を務める。愛車はBMW E30 M3。日本旅行作家協会会員。近況は、個人ブログ「ART LIFE mag.」にて。
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