トリコロールグラフィックが放つ、往年の日産ワークスカーの香り
精悍なブラックパールのボディには2000年代前半のNISMO製デモカーの多くに採用されたレッド、ホワイト、グレーのトリコロールのグラフィックが描かれています。ワークスカーのような佇まいに仕上がっています。そのほか、RAYSのアルミホイールとカーボン性のリアウイングステーなどをさりげなく装着。足まわりも高出力化に合わせてNISMO製の車高調が奢られました。
インテリアに目を移すとシートはブリッドのセミバケット「ストラディアII」に変更されています。前オーナーはサーキット走行を楽しんでいた可能性を伺わせます。これはコレクターとしては少し気になるポイントです。
とはいえ、日産ワークスの手によって基礎体力を底上げされた特別なエンジン。そして内外装ともオリジナルの雰囲気を大きく損なわないカスタムが施されていたことから、出品当初は2万5000ドルから3万5000ドル(邦貨換算約3610万円~約5055万円)という落札予想価格が掲げられていました。しかし、実際に落札されたのは2万2960ドル(邦貨換算約3310万円)。想定よりやや低い結果に留まりました。
想定予想価格をやや下まわった理由とは!?
想定価格を下まわった理由はいくつか考えられます。先ずは、走行居地が6万5000kmとやや多めであること。コレクターズカーとしてはやや多めと言わざるを得ません。もうひとつは装着された部品がNISMO製だけでなく、他のアフターパーツメーカーのものが混在していた点。
走り系のエンスージアストにとってはチューニングベースとして非常に魅力的な1台でしたが、統一感を重視するコレクターにとってネガティブな印象を与えた可能性はあります。逆を言えば、すべてのパーツがNISMOでコーディネイトされていた場合、その価値は高まり、推定落札価格に届いた結果も十分にあり得たでしょう。
















































































