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24歳若者がトヨタ「セリカXX」を2台も所有することになった理由とは

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TEXT: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)  PHOTO: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)

  • トヨタ セリカXX:赤黒2トーン車を探し続けて、ようやく見つかった個体だという
  • トヨタ セリカXX:ロングノーズ・ショートデッキのクーペボディはリトラクタブルヘッドライトを採用
  • トヨタ セリカXX:赤黒2トーン車を探し続けて、ようやく見つかった個体だという
  • トヨタ セリカXX:2Lツインカム24モデルのMT車
  • トヨタ セリカXX:ドアミラーは標準装備のはずだが、加藤悠真さんの愛車はフェンダーミラーなのも特徴だ
  • トヨタ セリカXX:ホイールは懐かしのレイズ ボルクレーシングエアロホイールを履かせている
  • トヨタ セリカXX:ホイールは懐かしのレイズ ボルクレーシングエアロホイールを履かせている
  • トヨタ セリカXX:シートにはマニアックな純正OPのレースカバーがかけられている
  • トヨタ セリカXX:2.8Lモデルの部品取り車を探して必要なパーツを購入し、移植している
  • トヨタ セリカXX:ロングノーズ・ショートデッキのクーペボディはリトラクタブルヘッドライトを採用

若きオーナーがボディカラーと装備にこだわり作り上げた

「自分が乗るなら、絶対に赤黒2トーン」。そんな一途な思いから始まったトヨタ「セリカXX」探しは、2台目にしてようやく理想の個体にたどり着きました。加藤悠真さん(24歳)は、今も修理と維持に情熱を注ぎながら、昭和の名車を走らせ続けています。

赤黒2トーンにこだわり続けたクルマ探し

アシ車として日産「セレナ」を所有しつつ、趣味のクルマとしてトヨタ「セリカXX」を2台も所有している加藤悠真さん。まだ24歳ということだが、そのクルマの選び方はまるで昭和生まれのクルマ好きが羨むほどだ。現在の愛車は1983年式の2代目初期型セリカXX。加藤さんの生まれた年が1999年なので、クルマの方がかなり先輩となる。

きっかけは、近所のクルマ屋に置かれていた個体を目撃して「これはカッコいい」と完全にひと目惚れ。とにかく買いたい、乗りたい気持ちになったと話す。目的が定まると、徹底的に調べたくなるのがクルマ好きの性。加藤さんも当時の資料を集めまくって、もし自分が乗るなら当時のカタログに掲載されていた赤黒2トーン車と決めて車両探しを開始した。

しかしその道のりは険しく、なかなか思った通りの1台に出会えなかった。その間に「セリカXXに乗ってみたい」という気持ちが勝って白のセリカXXを購入。それで満足とはならず、1台購入してからも赤黒2トーン車を探し続けて、ようやく見つかったのが今回紹介する個体ということだった。

1981年にデビューした2代目A60型セリカXXは、同じ年に誕生した初代Z10型「ソアラ」の影響によってスペシャリティカーという位置づけからスポーティへと路線を変えたモデル。だが、これは決してネガティブな変化ではなく、むしろセリカにとってはプラスの方向性へと働いた。

上級グレードの部品取り車を探してパーツを移植

ロングノーズ・ショートデッキのクーペボディはリトラクタブルヘッドライトを採用し、空力特性を意識したシャープなフォルムが、カッコいいスポーツカーとして憧れの的になった。搭載エンジンは2.8Lの5M-G型、2Lの1G型を用意し、ともに国内最強スペックを誇った。また、先進装備も満載で、クローズコンピュータやデジタルメーター、クルーズナビコンなどを搭載し、スポーティさとスペシャリティさを絶妙なバランスで融合させた。

加藤さんの愛車は2Lツインカム24モデルのMT車で、じつのところグレード的にメーターがアナログで、オートクルーズも装着されていない。だが、どうしても上級グレードの仕様が欲しくて、2.8Lモデルの部品取り車を探して必要なパーツを購入し、移植しているからすごい。

修理と維持に全力投球

見た目はコンディション良好に見えるが、やはりベースの年式を考えるとかなり古いため、すでに相当お疲れぎみ。そのため、最近はメンテナンス&修理の連続で、まともに走らせるのが大変ということだった。ちなみに過去にはウォーターポンプ、ハブベアリング、オルタネーターなどが不調になり、路上で困った経験もしばしばあり、細かい歴をあげていったらキリがないほどだという。

「このクルマが大好きなので、手間とお金をかけてでもちゃんと修理して乗っています」

と加藤さんはいう。

このセリカXXに乗るようになってから自然とメカの知識も豊富になり、クルマの構造についても日頃のトラブル発生によって理解できるようになっただけでなく、勘どころも養われたという。ある意味で、手のかかるクルマがオーナーを成長させてくれた……。加藤さんの話を聞いて、そんなふうに思えた。若干24歳のセリカXX乗り・若者旧車乗り。今後も昭和車を愛し、セリカXXに愛情を注いで、末永く乗り続けてもらいたいと願う。

>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)

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  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 1969年生まれ。某出版社でドレスアップ誌、チューニング誌の編集長を歴任。2006年に自動車・バイク専門の編集プロダクション株式会社バーニーズを設立。自動車専門誌をはじめ、チューニング、カスタム系、旧車、キャンピングカー、アウトドアに関する媒体を新たに立ち上げる。これまでの愛車は、セリカXX、スカイライン、AE86、AE92、シビック、スープラ、シルビア、180SX、ロードスター、RX-7、BMW850iなどなど。他にもセダン系、バン系、ミニバン系など数多くのクルマを乗り継いでいる。
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