わずか26台という“漆黒”の924カレラGTなれど…
このほど「THE BONMONT SALE 2025」オークションに出品されたポルシェ 924 カレラ GTは、今回のオークション出品者でもある現オーナーが、2代目のオーナーから購入したもの。その2代目オーナーは「ポルシェ・ロマンド(Porsche Romand)」の元社長であり、約20年間に渡りこの個体の管理を担当していた人物。新車時のファーストオーナーから、ジュネーヴにてこの個体を購入していた。
この個体は、ポルシェのカラーコードでは「A1」とされるブラックのペイントを施された26台のカレラGTうちの1台。この924 カレラ GTの歴史は2000年以降からすべて記録されており、前オーナーおよび現オーナーが蓄積してきた詳細なサービスインボイスが、販売にあたって添付されたファイル内に保管されている。
現オーナーの所有期間中に修復されたパートには、サスペンションやフロントシート、排気システム、ボディのリペイントなどが含まれており、もちろんそれらの請求書もすべて残されている。
また、純正の取扱説明書にツールキット、ジャッキ、タイヤインフレーター、ボディカバー、当時のポルシェでは定石だったスペースセイバー式スペアホイール/タイヤ、ポルシェ認証証明書(Porsche Certificate of Authenticity)、およびスイス国内で2029年2月13日まで有効な「コントロール・テクニーク(Contrôle Technique:技術検査証明書)」も添付されていた。
加えて、この924カレラGTは「シャブレ(Chablais)」、「ヴァレー(Valais)」、「オロン・ヴィラール(Ollon Villars)」など、スイス国内のローカルラリーに複数回出場。公式オークションカタログ作成時点でのオドメーターは約8万4000kmを刻んでいるとの由ながら、現オーナー曰く「全体的に非常に良い状態」と自己申告されている。
エスティメートが入札者の価値観と合っていなかった?
この希少な黒の924カレラGTについて、ボナムズ社では9万スイスフラン~12万スイスフラン(邦貨換算約1660万円〜約2200万円)という、ここ数年のこのモデルにおける相場感よりちょっと高めのエスティメート(推定落札価格)を設定していた。
ところが6月29日に行われた競売では思いのほかビッド(入札)が進まなかったようで、競売締め切りの時点で出品者とボナムズ側の協議によって決定されたリザーヴ(最低落札価格)に届くことなく「No Sale(流札)」。現在でもボナムズ社営業部門によって、エスティメートと同じ張り出し価格のまま継続販売とされているようだ。
現状におけるコンディションの良さ、あるいはレアなボディカラーなどに自信を得て相場よりも高めのエスティメートを設定したのだろうが、やはりオークションは水物。今回は、ちょっと欲張り過ぎた……? という結果となってしまったようである。








































































