USローライダー風にDIYで低予算カスタマイズ
平成15年生まれ、現在21歳の田村良次さんは、USローライダーテイストあふれるカスタムを施したスズキHE21S型「アルトラパン」を2台所有しています。若くして同じ車種を愛し抜く理由と、創意工夫に満ちたカスタマイズをご紹介します。
平成生まれの21歳が愛する2台の初代アルトラパン
平成15年生まれで現在21歳の田村良次さんは、2台のHE21S型アルトラパン(2002〜2008年に生産)を所有してカスタムを楽しんでいる。同年代のクルマで選択肢はいくらでもあるはずだが、なぜラパンなのかと尋ねてみた。
「丸みを帯びた軽自動車が多いなかで、アルトラパンはボックススタイルで角があるところが魅力。サイズ感も自分にとってちょうど良く、絵に描いたようなクルマの形が大好きなんです。それに価格の安さも大きな理由です」
カスタムのテーマは“ちょいUSで、ちょいローライダー的”な仕上げだとか。
「本当は大きなバンでUSカスタムを楽しみたいけど、今はお金がないので、それは将来の楽しみに取っておきます。今はこのラパンをベースに、出来る範囲でそれっぽく仕上げることを楽しんでいます」
バイク用灯火類を流用して汎用ビレットグリルを装着
具体的なポイントは、ビレットグリルとノーズブラの装着だ。飛び石防止用カバーであるノーズブラは、アメリカンスタイルの象徴的アイテムだが、当然ラパン専用品は存在しない。そこで田村さんはサイズが近いVWゴルフII用を入手し、一部加工するだけで見事にフィットさせた。
ファントムグリルとも呼ばれるビレットグリルは、US発祥のカスタム文化の象徴のひとつで、とくにダッチ系カスタムカーでよく見られるスタイルだ。汎用品のため、装着にはフロントグリルやヘッドライトの取り外し、専用マウントステーの製作が必要だった。さすがにライトレスにはできないため、奥にバイク用小型ヘッドライトとウインカーを追加し、外から見えないよう工夫している。
ボンネット、フロントフェンダー、フロントバンパーは純正のまま、ノーズブラに合わせてマットブラックに塗装し、ウレタン製のリップを追加。このリップはホームセンターで販売されている壁の角用クッション材を流用したもので、
「ひらめきが的中した」
と田村さんは笑う。
リアバンパーにも独自の加工が施されている。純正バンパーの一部にバラ柄のレースのカーテンを巻き付けて缶スプレーで塗装し、乾燥後にカーテンを外すと柄だけが残るという技法だ。
内装もアメリカンテイストで統一。ムーンアイズ製の小径ドラッグステアリングを装着し、ダッシュボードはステッカーをびっしり貼ったステッカーボム仕様にしている。市販パーツに頼らず、アイデアと工夫でローコストに楽しむ姿勢が印象的だ。
「カスタムは自己満足の世界」
と田村さんは言う。
お金をかけず、創意工夫でお気に入りを作ることこそが、自分のスタイルなのだ。足もとにはワーク・シーカーMXの16インチホイールを装着。インパクトのあるディスク形状が、アメリカン鍛造ホイールを彷彿とさせる存在感を放っている。
















































