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若者やビギナーも楽しめるクラシックカーだけで挑む真夏の「4時間耐久レース」

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TEXT: 奥村純一(OKUMURA Junichi)  PHOTO: 奥村純一(OKUMURA Junichi)

  • お揃いのチームTシャツでアピールするパイパーチームであるが、主催者の金子さんはなぜかビッグヒーレーチームのものを着用。その訳は、なんとこの日3台のマシンに乗車したからだ
  • 完熟走行中にドライブシャフトの破損により、早々にリタイヤしたMG-Bチーム。2026年へのリベンジを誓った
  • 1961年式オースティン ヒーレー セブリング スプライト
  • 1965年式ロータス コーティナMkI Sr.II
  • セブリング スプライト、ヒーレー3000を追う1970年式パイパーGT、この後トラブルにより2時間ロスするも完走を果たした
  • スロットルワイヤー切れとキャブレターのリンケージ破損が連続して起こし停止したパイパーGTを尻目に1965年式レンハムGTが駆け抜ける
  • ピットインしドライバーチェンジの1969年式のマーコス1600GTは最多のドライバー8人体制で挑む
  • ドライバーチェンジする1972年式アルファ ロメオ ジュリア スーパー、チェンジ後、ホイールナットの増し締めするなどして万全で4時間の走行に挑む
  • チームメイトに手作りのピットサインを出すのは117号車1970年式ロータス セブンSr.IIIのドライバー
  • 長丁場のレースとなるため、給油が必要なマシンもちらほら。サーキットにあるガソリンスタンドで給油中のレンハムGT
  • この日は最大勢力となったロータス・コーティナであるが、こちらはチーム・タートルの1965年式ロータス・コーティナMk I
  • 127周という周回数で見事4時間のレースを制した1972年式アルファ ロメオ ジュリアスーパー
  • 優勝候補と見られていたロータス 26Rのチーム、スタート直後のスピン、エンストからの最後尾ダウンから怒涛の追い上げを見せるもトップに1周及ばず2位であった
  • 若者たちで構成された1970年式ロータス セブンチーム。完熟走行でリタイヤしたMG-Bチームの若者もチームメイトになり完走を喜びあう
  • ヘアピンで1962年式フォード アングリアのインに飛び込んだのは1963年式オースティン ヒーレー3000 Mk II、本場スパのヒストリックカーレースにも出場チームは堂々3位入賞
  • ジャガー Mk IIの先導によるローリングスタートで始まったサイドウェイ・トロフィー4時間耐久レース、セーフティカーとしても活躍した

夏祭りのようにアットホームな「SIDEWAY TROPHY 4時間耐久レース」

連日の酷暑が続く夏休みシーズン、クラシックカーだけで挑む4時間耐久レースが千葉県「袖ヶ浦フォレストレースウェイ」で開催されました。普段は40分間の耐久が定番のサーキットイベント「Festival of SIDEWAY TROPHY(FoST)」から派生した新企画で、半世紀以上前のマシンが真夏のサーキットを駆け抜けました。

SIDEWAY TROPHYの新しい挑戦

SIDEWAY TROPHYといえば、春と秋のヒストリックカーによるサーキットイベント「Festival of SIDEWAY TROPHY(以下FoST)」として、当サイトでも何度か紹介しているので、その存在をご存じの方も多い「走行系ヒストリックカーイベント」である。

通常の箱車による「TINTOP CUP」、スポーツカーによる「EVERGREEN CUP」と2カテゴリーの混走があり、FoSTのプログラムのなかには40分の「セブリング耐久レース」もある。しかし今回は、なんと4時間の長丁場として「SIDEWAY TROPHY 4時間耐久レース」が初開催となった。主催はFoSTと同じく、東京都・用賀にある英国車専門店パルクフェルメで、その代表である金子さんに話を伺った。

「旧いクルマの若いオーナーからレースを楽しみたいという声が複数あったのですが、スプリントレースはハードルも高いし、別の団体での耐久レースもあります。しかし、現代車との混走なので、初心者には速度差が大きいこともですが、とくにブレーキ性能が違うので危険ですよね。それならクラシックカーだけで楽しめる内容で企画してみようと実験的にやってみました」

1台のレーシングカーを仕立てるには、なかなかハードルが高いが、先輩や仲間たちのレーシングカーがあれば、まずはそれで経験できる。

「自分のマシンを人に運転させるのは嫌じゃないかな?ということも考えましたが、レーシングカーを持っている人たちも、意外と多くのFoST参加者たちから“みんなで楽しもうよ”と賛同してくれたのが後押しにもなりましたね」(金子さん)

耐久レース参加のドレスコードは“お揃い”に

また、普段のFoSTではレギュレーションのひとつとして、コントロールタイヤであるダンロップのバイアスレーシングタイヤ「CR65」の装着が必要であるが、今回の4時間耐久レースは初めての試みということもあり、Sタイヤは禁止ながらも扁平率70のコンフォートタイヤでの参加が可能となった。さらにハンデも無しということで、より参加しやすい耐久レースとなったのである。

従来のFoSTでは愛車の年式に合わせた服装を推奨しているが、今回は「お揃いの服装での参加を強く薦める」というドレスコードが設けられた。各チームはお揃いのTシャツをユニフォームに、真夏の耐久レースに挑んだ。

もちろん、安全確保のためにしっかりとドライバーズミーティングが行われた後、完熟走行が始まる。各チームのドライバーはこの走行でマシンを確認し、メンバー全員が完熟走行できるだけの時間が設けられているのも嬉しい点である。そしてマーシャルカーのジャガーMkⅡによる先導走行からのローリングスタートで、4時間耐久レースの幕が切って落とされた。

レース中には6回のセーフティカーが入ることもあったが、ガス欠やスロットルワイヤー切れといったトラブルはあったものの、接触や危険地域への車両ストップはなく、15時ちょうどに参加車両16台中14台がチェッカーを受けた。

来年もまたこの季節に開催されるという「SIDEWAY TROPHY 4時間耐久レース」。クラシックカーオーナーたちは仲間とともに、“夏祭り的耐久レース”を楽しんでみてはいかがだろうか。

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