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往年の「グラチャン」マシンが富士でレース!当時のドライバーがかつての愛機を走らせた

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TEXT: 奥村純一(OKUMURA Junichi)  PHOTO: 奥村純一(OKUMURA Junichi)/沼田亨(NUMATA Toru)

  • レジェンドドライバーの長谷見昌弘さん、見崎清志さん、寺田陽次郎さん、桑島正美さん、関谷正徳さん、藤井修二さん(敬称略)によるデモランに、観客が押し寄せた
  • 決勝レース、グリッドの先頭はローラT87/50/MCS8 コスワースDFVの小嶋禎一選手。見事ポール・トゥ・ウィンを飾った
  • 1番グリッドからスタートしたのは、1973年式シェブロンB23で参加した丸山光太郎選手
  • ピットアウトを待つのは、1988年式マーチ88GC/OKAMOTO Splの田中裕司選手。3リッターDFVの快音を響かせた
  • ローリングスタートで始まった10周のレース。3世代のGCマシンが一斉に第一コーナーを目指す
  • 1984年式マーチ822/MCSSVの流井選手は、ベルコウエストやSRS篠田などでワークスドライバーとして活躍。引退後、約45年ぶりのサーキット
  • 伊藤ハムカラーのローラT88/50/セルモ89G。エンジンはマツダRE-20B 3ローターで、従野孝司選手がドライブしたマシンだ。この日はオーナーに代わり、海外ヒストリックF1にも参戦しモナコでも表彰台に上がったカツ久保田選手がドライブした
  • 花の応援団が盛り上げるのはシェブロンB19の久保田選手。当時ニッセイトレーシングで北野元選手が走らせたマシンだ
  • マキF1で知られる三村建司氏により製作されたMANA-09。このマシンだけでなく、コンディションを完璧に保ちマシンたちを披露してくれたオーナーたちに感謝したい
  • 走行を見守るのは、富士グランチャンピオンシリーズ1972年のチャンピオンであり、GCリターンズ実行委員会の鮒子田寛会長
  • レースファンが桑島正美さんを囲む。ホスピタリティールームでは、レジェンドドライバーとの交流の場が多く見受けられた
  • 当時FISCOでオフィシャルとして多くのレースを見守った女性が、懐かしい写真を持参。レースファンたちに裏話などを披露し、楽しませてくれた
  • ずらりと並んだ1/43スケールのGCマシンたち。市販品がないものは自作するという、熱心な模型製作者たちの力作だ
  • ウルフMCSを囲む「MINI5 GC Returns 2025」参加ドライバー、そしてレジェンドドライバーたち
  • バーダルカラー(長谷見昌弘さん仕様)のMCS(ムーンクラフトスペシャル)でポーズを取る長谷見昌弘さん。デモランで快走を見せた
  • レジェンドドライバーの見崎清志さんはシェブロンB19に搭乗し、デモランを行った
  • インタビューに答える寺田陽次郎さん。GCにゆかりのあるレジェンドドライバーたちの収録が行われたJ SPORTSの番組が楽しみだ
  • レジェンドドライバーによるGCカーのデモラン
  •  純国産マシンMANA-09を走らせるのは、耐久レースで活躍した藤井修二選手。当時はGCをドライブしていないので、楽しみだと目を輝かせた
  •  Gen.1での優勝はシェブロンB19(コスワースBDG)の兼子選手。GCリターンズを応援する株式会社永光の神田尚子社長からカップが手渡された
  • Gen.2で関谷正徳選手に続き2位でフィニッシュしたMCS マツダの上住道人選手に、GCリターンズを応援するオークランド観光開発株式会社の松永副社長からカップが手渡された
  • 「MIMI5 GC Returns 2025」に参加したレジェンドに加えて、津々見友彦さん、長谷見昌弘さん、鮒子田寛さん、由良拓也さんを加えたトークショー&サイン会が富士モータースポーツミュージアムにて行われ、大盛況であった
  • 「MIMI5 GC Returns 2025」に参加したレジェンドに加えて、長谷見昌弘さん、見崎清志さん、寺田陽次郎さん、関谷正徳さん、桑島正美さん(サイン会のみ参加)、藤井修二さん、津々見友彦さん、大会実行委員長の鮒子田寛さん、レーシングカーコンストラクターとして深くGCに関わった由良拓也さんによるトークショー&サイン会が、FSWに隣接する富士モータースポーツミュージアムで行われた
  • 「MIMI5 GC Returns 2025」に参加したレジェンドに加えて、長谷見昌弘さん、見崎清志さん、寺田陽次郎さん、関谷正徳さん、桑島正美さん(サイン会のみ参加)、藤井修二さん、津々見友彦さん、大会実行委員長の鮒子田寛さん、レーシングカーコンストラクターとして深くGCに関わった由良拓也さんによるトークショー&サイン会が、FSWに隣接する富士モータースポーツミュージアムで行われた
  • レジェンドドライバーによるグラチャンマシンのデモラン
  • ウルフMCSの関谷選手を追うのは、シェブロンB19の兼子選手とシェブロンB23の丸山選手

当時の「グラチャン」ファンが歓喜に湧いた

1970年代から1980年代にかけて、国内トップカテゴリーのスポーツカーレースとして非常に人気の高かった「富士グランチャンピオンレース」。その現存するマシンたちによるリバイバルイベント「MINI5 GC Returns 2025」が、2025年8月9日、富士スピードウェイ(FSW)で開催されました。そのレポートをお届けします。

マシンが並ぶピット前は早朝から大盛況!

イベント当日、FSWには多くのファンが駆けつけ、シェブロン、マーチ、マナ、MCS(ムーンクラフトスペシャル)、ローラといったグランチャンマシンが並ぶピットビルBは、早朝から黒山の人だかりとなった。

1970〜1980年当時の社会問題にもなったグラチャン族が、往時の再現よろしく西ゲート前にクルマを並べ、サーキット周辺を徘徊するなど、場外には当時と同じく招かれざる存在も出現。また、有料で用意されたホスピタリティールーム260席が事前販売で早々に売り切れたことからも、グラチャンは熱心なレースファンに惜しまれながら終了したレースシリーズだったことが感じられる。

さらに、18年の歴史を彩ったマシンたちを製作した模型製作者の有志による1/43スケールモデルが展示され、イベントに華を添えた。参加したレジェンドドライバーやレジェンドメカニックが、それらを手に懐かしがる光景が見られた。

レジェンドドライバーたちが魅せる熱き走り

世代ごとに3つのジェネレーション(Gen.)でクラス分けされたマシンたち。マツダロータリー、HART 420、コスワースBDG、BMW M12、コスワースDFV、無限MF308といった各世代ごとのエンジンが咆哮を上げ、ピットは慌ただしくなった。

20分間の予選が終了すると、当時実際にGCマシンを操った長谷見昌弘、見崎清志、寺田陽次郎、桑島正美、関谷正徳、藤井修二(文中敬称略)といったレジェンドドライバーによるデモランが行われ、この日のファン待望の1シーンとなった。

伝説のエンジンが咆哮を上げる決勝レース

2座席2リッター時代をGen.1、1座席2リッター時代をGen.2、1座席3リッター時代をGen.3と3つにクラス分けした混走での決勝は、予選順位でのグリッドスタートとなった。

それぞれのマシンのオーナーは、往年のフォーミュラFL500の元ワークスドライバーや、国内外のヒストリックカーレースにも参加経験豊富なドライバーだ。

そして当時デビューウィンを飾ったウルフMCSでデモランを走行した関谷正徳、耐久レースで活躍した藤井修二のレジェンド2名を加えた12台のGCマシンによる決勝レースが始まった。

パワーに勝る3リッターDFVのローラ(Gen.3)にストレートでパスされるも、ウルフMCS(Gen.2)の関谷が1コーナーでオーバーテイクを見せるなど、見せ場満載で観客を沸かせた。

10周のレースは、ローラT87/50/MCS8 コスワースDFVを駆る小嶋禎一がトップでチェッカー。ローラT87/50/MCS9 無限MF308の星野茂、そしてウルフMCS マツダRE13B(654ccx2)が上位3台という結果となった。

この模様はJ SPORTSでの放送も予定しているということなので、当日レースを見られなかった方はぜひそちらでチェックしていただきたい。

トークショーで語られた「グラチャン」の思い出

レース終了後には、この日「MINI5 GC Returns 2025」に参加したレジェンドに加え、長谷見昌弘さん、見崎清志さん、寺田陽次郎さん、関谷正徳さん、桑島正美さん(サイン会のみ参加)、藤井修二さん、津々見友彦さん、大会実行委員長の鮒子田寛さん、レーシングカーコンストラクターとして深くGCに関わった由良拓也さんによるトークショー&サイン会が、FSWに隣接する富士モータースポーツミュージアムで行われた。

こちらも予想を遥かに上まわる来場者が、「フットワークMCS 7 ヤマハ」が展示されている2階フロアに集合。レジェンドや“違いの分かる男”(由良拓也氏)のサインを求める長い列ができ、登壇者のGCの思い出話に耳を傾けた。

鮒子田実行委員長によると、2026年は年間3戦を予定しているとのこと。今から楽しみである。

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