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海外赴任先での出会ったランチア・ザガートと共に帰国!夫婦で育んだ国内ラリー人生

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TEXT: 奥村純一(OKUMURA Junichi)  PHOTO: 奥村純一(OKUMURA Junichi)

  • ランチア フルビア スポルト ザガート:愛車とマッチする年代のトリップメーター、マップランプ、ストップウォッチ、アナログウォッチを手に入れ、オーナーの塚本さんがDIYでラリー仕様へと仕上げたそうだ
  • ランチア フルビア スポルト ザガート:前輪駆動の能力を発揮するべく、フロントアクスルよりも前にランチア伝統ともいえるの軽量コンパクトな狭角V4エンジンが45度傾けられて搭載されている
  • ランチア フルビア スポルト ザガート:ゴールは高知県香南市にあるリゾートホテル海辺の果樹園の敷地内へと戻ってきた海岸線を走る塚本桂さん、恵里さん夫妻
  • ランチア フルビア スポルト ザガート:ミルキーウェイ初参加時はノーマルだったが、主催者の兵頭さんにラリーモデファイがカッコいいと洗脳されたという塚本さん。スチールパイプでステーを製作、フォグ2灯から始まり現在は4灯を備えたフェイスとしている
  • ランチア フルビア スポルト ザガート:バンパーレス、牽引フック、マッドフラップを装着し競技車両の雰囲気を高めている。マフラーはステンレススチール製だ
  • ランチア フルビア スポルト ザガート:フルヴィアHFファローネで見られるHFラインは、塚本さんの好みで少し太めのカッティングシートを切り出し、車両のセンターにフロントからリアまで貼った
  • ランチア フルビア スポルト ザガート:愛車とマッチする年代のトリップメーター、マップランプ、ストップウォッチ、アナログウォッチを手に入れ、オーナーの塚本さんがDIYでラリー仕様へと仕上げたそうだ
  • ランチア フルビア スポルト ザガート:海岸線を走る塚本桂さん、恵里さん。コマ図と睨めっこするだけでなく、こうした景色を楽しめるのもクラシックカーラリーの魅力だ
  • ランチア フルビア スポルト ザガート:ミルキーウェイのパーティーではその年に還暦を迎えたエントラントに記念の赤いトレーナーが贈られる恒例行事がある。2024年に還暦を迎えた桂さん、エントラントからのお祝いの祝福を受ける
  • ランチア フルビア スポルト ザガート:これで最後となったミルキーウェイブルーアイランドラリー、表彰台は逃したもの5位に入賞という堂々たる成績に、恵里さんも悔いは無い!? 素敵な笑顔でポーズを取ってくれた
  • ランチア フルビア スポルト ザガート:長年イベントを続けるには決して有利な地域ではなかったが、”ミル中”と、中毒、いや夢中になるリピーターを迎え入れてきたミルキーウェイブルーアイランドラリー、エントラント全員での最後の記念写真は笑顔で締め括った
  • ランチア フルビア スポルト ザガート:仕事でベルギー赴任時代にオランダで見つけて購入したときはノーマル状態だったが、DIYでラリーモデファイ
  • ランチア フルビア スポルト ザガート:仕事でベルギー赴任時代にオランダで見つけて購入したときはノーマル状態だったがDIYでラリーモデファイ
  • 1972年式のランチア フルビア スポルト ザガートでミルキーウェイ・ブルーアイランドラリーを楽しむ塚本桂さん、恵里さん夫妻

海外で購入した「フルヴィア」で日本の道を走る

海外赴任をきっかけにヒストリックカーの世界へ一気に足を踏み入れた塚本桂さんと恵里さん。夫婦が出会ったのは、希少なザガートボディをまとう1972年式ランチア「フルヴィア スポルト ザガート 1.3 S2(以下:フルヴィア スポルト ザガート)」でした。赴任先の欧州購入して数々の思い出とともに日本に持ち帰った愛車で、長年「ミルキーウェイブルーアイランドラリー(以下:ミルキーウェイ)」に挑み、夫婦で何度も表彰台に立つことになります。

ベルギー赴任を機にヒストリックカーの世界へ

前後バンパーを外し、補助灯ライトステーを取り付けたシルバーのボディに、センターラインのアクセントが相まって、よりラリーカーらしさを演出しているフルヴィア スポルト ザガート。三重県から参加の塚本桂さん、恵里さん夫妻の愛車だ。

2008年の初参加以来、夫婦で楽しんできたミルキーウェイ。2013年の優勝を含め、上位入賞も多く、ほぼ毎回表彰台に立つという実力もあって、エントラントたちにはおなじみの1台だ。

そんな塚本夫妻に寄り添うフルヴィア スポルト ザガートとの出会いは、今から20年前のことだ。

ランチアの入口はデルタ インテグラーレ エボルツィオーネIIだったという桂さん。元々ヒストリックカーに興味があり、パーツの入手や現実的な維持が可能な車両として、フルヴィア スポルト ザガートが目に留まるまでに時間はかからなかった。さらに、桂さんの思いを後押しするかのような出来事が起きる。

「2004年から2年間の予定でベルギーへの赴任が決まったんです。これは、いよいよヒストリックカーの世界へ足を踏み入れる時が来たかと思いました。ずっと気になっていたフルヴィアを現地で購入して日本に持ち帰るという壮大な計画を立てて、現地に赴任しました」

欧州でフルヴィア生活を満喫

ベルギーに赴任し、早速インターネットや雑誌でフルヴィアを探し始めた桂さん。どうせならと希少なザガートボディに絞って検索すると、オランダで程度の良さそうな個体を見つけた。すぐに車両を確認し、購入に至った。

「オランダでの登録を抹消した、通称『ピンクペーパー』と呼ばれる書類があれば、ベルギーの車検場で登録できるのですが、税制上の優遇や定期車検が免除される『Oナンバー』にすることにしました」

OナンバーとはOld Timer登録という、日本にはないヒストリックカー用の制度だ。日常的に使用しないのであれば、この登録制度を利用しない手はないと考えた桂さんだったが、Old Timer登録には、この個体が該当年にランチア社から出荷されたという証明が必要だった。

そこで、書類作成と発行をベルギーのランチアディーラーに依頼。約2カ月弱で無事にOナンバーを取得した。

それからは、ベルギー国内のイベントだけでなく、オランダのランチアクラブ主催の「フルヴィア40周年記念イベント」や、フルヴィアオーナー有志による国際ミーティングなどにも参加し、欧州でのフルヴィア生活を満喫したそうだ。

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