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「父の愛車をもう1度走らせたい」!35年前に購入して長い眠りについていた英国車ヒルマンを家族で再生

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TEXT: 奥村純一(OKUMURA Junichi)  PHOTO: 奥村純一(OKUMURA Junichi)

父親が購入したファミリーカーを息子たちが力を合わせてレストア

いまから35年前に父が譲り受け、家族で大切にしてきた1964年式ヒルマン ミンクス「シリーズⅤ」。長い眠りについていたこの英国サルーンを、息子の近藤聡さんが再び路上へと蘇らせました。兄と力を合わせて燃料タンクを洗浄し、エンジンを整備。今では家族の思い出が詰まったこのクルマで、クラシックカーイベントにも参加しています。懐かしくワンオーナー車の証でもあるナンバー「茨5」とともに、再び走り出した家族のエピソードをお伝えします。

26年落ちで凹みが多数あったボディを父親が修復

千葉県袖ヶ浦市にあるサーキット「袖ヶ浦フォレストレースウェイ」で、春と秋の年2回開催されているのが「フェスティバル オブ サイドウェイ トロフィー」。モーターレーシングの本場イギリスで行われるグッドウッド リバイバルをオマージュした、古き良きモーターレーシングの祭典として12年目を迎え、自動車黄金期を楽しむ趣味人たちの楽しみとなっている。

このイベントではレース参加者だけでなく、来場者も愛車と同じ年代のファッションを楽しむことを推奨するなど、そうした楽しみを目当てに訪れる趣味車愛好家も多い。また、レースに参加する車両と同じ年代の愛車で来場すると、パドック内に置けるのも魅力である。

パドックに佇む1台の旧いサルーンカーの「茨5」という一桁のナンバーが、その存在感をより際立たせていた。その上品なサルーンカーとは、1964年式のヒルマン ミンクス シリーズⅤだ。

「ずっと倉庫に仕舞い込んでいたのですが、先月、15年ぶりに路上復帰させたので、兄と甥っ子でドライブがてらレースを見に来ました」

ナンバーの示すとおり、茨城県から来たそうだ。

オーナーの近藤さんが17歳のとき、父親が旧知の前オーナーからヒルマンを譲り受けたのは1990年のこと。すでに26年落ちであったため、塗装は痛みがあり、フェンダーやボディ下部はところどころ凹んでいた。

「珍しいけどボロいクルマ買ってきたなぁという印象でした」

そうした状態のヒルマンであったが、父親が凹んだ部分も含めて自身の手で鈑金塗装するなど、近藤さんが免許を取り、乗り始めた頃には綺麗な状態を取り戻していたそうだ。

父親の免許返納を機に名義を変更して2度目の冬眠から路上復帰を決意

近藤さんが24歳のときに転勤があり、それをきっかけに一旦車検を切ることになった。

「それが1度目の冬眠だった(笑)」

8年後に戻ってきたとき、ヒルマンはすぐにエンジンもかかり再車検したが、ミッションオイルの漏れが酷かったそうだ。車検満了までの2年間だけ乗って、再び倉庫で冬眠させることになった。

近藤さんはすでに父親からヒルマンを譲り受けていたが、それから15年が経っても名義は父親のまま。父親の免許返納をきっかけに、再びヒルマンを路上復帰させ、名義変更することを決意したのである。

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