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スバル製エンジンを搭載したフェラーリ「330 P2」!子供向けジュニアカーレースマシンが約352万円で取引されました

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: Courtesy of Broad Arrow

富士重工ロビンエンジンを搭載した5分の3サイズのフェラーリ

ド・ラ・シャペルの現代版オマージュモデル「クラシック330 P2 ジュニア」のなかでも、20台未満しか製造されなかった「330 P2コレクターズエディション」は、正確なスケールで再現されたボディをソリッドブラックで仕上げ、カバー付きヘッドライトと金色のアルミホイールを装備している。

1960年代に隆盛を極めた伝説の公道レース「タルガ・フローリオ」で使用されたシチリア島内の公道コース「チルクイート・ピッコロ・デッレ・マドニエ」に完璧にマッチしていたスペックを、約5分の3サイズで再現していた。

メカニズムについては、排気量169cc・6.5psの電気始動式4ストロークの富士重工(現SUBARU)製「ロビン」エンジンを搭載する。クラッチレスのトランスミッションとリバースギア、油圧式ディスクブレーキ、ハンドブレーキを備える。

また充実したインテリアには、ポジションの調整が可能なレザーバケットシート、カーペット敷きのフロア、機能的な計器類を備えたカスタムブラッシュドステンレスのダッシュボード、ニス仕上げの木製ステアリングホイール(研磨ステンレススポーク)が採用されている。さらには、本物のカンパニョーロ製アロイホイールを忠実に模したセンターロックホイールは、三本爪のスピンナーで固定されている。

先ごろ、ブロードアロー・オークションズ社の「Zoute Concours」オークションに出品された個体は、20台弱が製作されたうちの1台だ。2010年に現オーナーが新車として購入した後も極めて良好な状態で慎重に保存され、その後ほとんど使用されていない。

この330 P2 コレクターズエディションは、1987年よりド・ラ・シャペル社が製造していた元祖クラシック330 P2 ジュニアと比べると、全年齢の愛好家に適合させるため、主にコックピット周辺を若干大型化。未来のレーサーから大人のコレクターまで、幅広く支持されることを意図していた。

限定20台の希少性はあるが市場からの評価は「流札」

今回出品されたド・ラ・シャペル330 P2 ジュニアについて、ブロードアロー・オークション社の公式オークションカタログでは「エンスージアストの喜びの源であり、芸術作品として末永く愛される運命にあります」とアピールするかたわら、出品者である現オーナーとの協議のうえ、3万ユーロ〜4万ユーロ(邦貨換算約530万円〜約705万円)のエスティメートを設定した。さらに競売において最低落札価格を設定しない「Offered Without Reserve(リザーヴなし)」とした。

この「リザーヴなし」という出品スタイルは、金額を問わず確実に落札されることからオークション会場の雰囲気が盛り上がり、入札(ビッド)が進むことも期待できる。その一方で、たとえ入札が出品者の希望に達するまで伸びなくても、落札を止められないというリスクも持ち合わせる。

ところが迎えた10月10日の競売では、リザーヴなしでありながらも流札となった。オークションのスタート価格から入札(ビッド)が無かったためである。その後は「Inquire For Price(価格応談)」という表示とともに継続販売とされていたが、ほどなくエスティメート下限を大きく割り込む2万ユーロ(邦貨換算約352万円)で個別セールスが成立した。

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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