運動性能は当時の最高水準!
LP640というネーミングは、「640ps」の最高出力を発揮するエンジンが「リアに縦置き」されることを意味するものだ。V型12気筒エンジンの排気量は、このLP640では6.5Lにまで拡大され、80psものエクストラ・パワーが与えられた。トルクも増大したことで、実用域での扱いやすさもさらに魅力的なものとなった。
ミッションは6速MT、6速セミATともに改良が施され、ギヤレシオが加速性能を重視した設定に変更されている。ムルシエラゴはスーパーカーとしてさらにその魅力を高めたのだ。最高速で340km/h、0→100km/h加速で3.4秒という運動性能が当時の最高水準にあったのはもちろんである。
2007年モデルのムルシエラゴLP640は、ランボルギーニによれば423台が生産されたとされる。このeギヤ仕様の出品車は、UAE(アラブ首長国連邦)のロイヤル・ファミリーによってオーダーされたもの。
「オロ・アドニス」のボディカラーや、ブラウンを基調色とした最高品質のレザーを使用したツートーンのインテリア、カーボンセラミックブレーキ、ガラス製のエンジンカバー、クロームのパドルシフト、ナビゲーションシステム、フロントアクスルのリフトアップ機能など、すべての仕様は新車時の状態のまま保たれている。
オドメーターが示す現在までの走行距離はわずかに5510km。オークション出品前には、イギリスのスーパーカー・ファクトリーとして有名なDKエンジニアリングでフルサービスを受けており、コンディションはきわめて良好だ。
最近ではランボルギーニというブランドへのファーストステップとしてもファンからとくに大きく注目される存在であるムルシエラゴ。25万ユーロ〜30万ユーロ(邦貨換算約4390万円〜5268万円)という事前に発表されていた予想落札価格に対して、入札は26万4500ユーロ(邦貨換算約4645万円)にまで達した。まさにコンクール・コンディションともいえるムルシエラゴLP640。落札者にとってそれは素晴らしい買い物といえるだろう。











































































