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長寿を誇ったスーパーカー「カウンタック」を鬼才パガーニが手掛けた「25thアニバーサリー」驚愕の落札額!?

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TEXT: 中村孝仁(NAKAMURA Takahito)  PHOTO: 2026 Courtesy of RM Sotheby's

クライスラー買収による開発遅延から誕生!
ランボルギーニを救った「救世主」モデル

「25thアニバーサリー」は、1988年にランボルギーニ創業25周年を記念して発売されたモデルである。改良にあたり、そのデザインを担当したのは、後にパガーニを生み出すオラチオ・パガーニであった。

そしてこのクルマはまさに、ランボルギーニを救うモデルになったのである。というのも、ランボルギーニは1987年にクライスラーによって買収される。そして、当時開発が続いていた後継車「ディアブロ」の開発を中断させたのだ。これによって後継モデルの誕生が大幅に遅れる結果となったのだが、それを補う目的で制作されたのが、この25thアニバーサリーだった。

単なるスタイルチェンジではない。そこにはパガーニの思想がふんだんに盛り込まれ、カーボン素材を使った軽量化に始まり、空力的な改善、さらには快適性の改善など、より乗りやすいモデルへと変貌させていた。

パガーニが手を付けたリファインした箇所は前後バンパー、サイドスカート、そしてより効果的で空力的にも向上させた左右の特徴的なエアインテークなどである。いっぽうのインテリアでは、パワーシート、パワーウィンドウ、エアコンの標準装着など、もっぱら快適な室内空間を実現するアイテムが採用されていた。そのため5000QVに比べて100kgの重量増となり、カウンタックオーナーの間では「最も速いのは5000QV」というのが定説である。だが、ディアブロのつなぎとして誕生したこのクルマが、カウンタックのなかでももっとも多い657台の生産が確認されていることを思えば、商業的にアニバーサリーの成功が会社を救ったというのは当然の事実なのである。

なお搭載されるエンジンは、1985年に誕生し、5000QV(クアトロバルボーレ)に搭載されたシリーズ最強となる4バルブ化された5.2リッターのV12である。これに5速マニュアルを組み合わせ455馬力を捻出する。足まわりについては、ピレリの新しいPゼロタイヤの性能を熟知していたラリードライバー、サンドロ・ムナーリによってファインチューニングされている。

ランボ25周年モデルはパガーニがリファイン
実用度を上げた最終モデルの驚愕の落札額!?

VIN(車両識別番号)ナンバー ZA9CA05A4KLA12478のこの個体は、ここ数年オークションを賑わせているもので、2024年にも他のオークションに出品されたものだ。外観はロッソ・ペルラート(パールレッド)と呼ばれる塗装が施されているが、以前のオーナーによって再塗装されたものである。また、インテリアはタンに赤いパイピングが入ったレザーシートを持ち、パッセンジャーシート前のダッシュボードには、ランボルギーニのチーフテストドライバーだったヴァレンティーノ・バルボーニの直筆と思われるサインが入る。

OZのレーシングホイールを装着するのも、前オーナーの趣味であろう。走行距離はオドメーター上で3万5999km(2万2369マイル)を示していた。

RMサザビーズは、このカウンタック25thアニバーサリーに40万ドル〜50万ドル(邦貨換算約6246万円〜7808万円)のエスティメート(推定落札価格)を掲げていた。実際には41万7500ドル、現在のレートでいえば約6520万円で落札されたのだが、鬼才パガーニがリファインし、ランボルギーニを救ったカウンタックの最終モデルとして「安い」のか「高い」のかの判断は、貴方の価値観にお任せしたい。

※為替レートは1ドル=156円(2026年2月27日時点)で換算

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  • 中村孝仁(NAKAMURA Takahito)
  • 中村孝仁(NAKAMURA Takahito)
  • 幼いころからクルマに興味を持ち、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾る。 大学在学中からレースに携わり、ノバエンジニアリングの見習いメカニックとして働き、現在はレジェンドドライバーとなった桑島正美選手を担当。同時にスーパーカーブーム前夜の並行輸入業者でフェラーリ、ランボルギーニなどのスーパーカーに触れる。新車のディーノ246GTやフェラーリ365GTC4、あるいはマセラティ・ギブリなどの試乗体験は大きな財産。その後渡独。ジャーナリスト活動はドイツ在留時代の1977年に、フランクフルトモーターショーの取材をしたのが始まり。1978年帰国。当初よりフリーランスのモータージャーナリストとして活動し、すでに45年の活動歴を持つ。著書に三栄書房、カースタイリング編集室刊「世界の自動車博物館」シリーズがある。 現在AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)及び自動車技術会のメンバーとして、雑誌、ネットメディアなどで執筆する傍ら、東京モーターショーガイドツアーなどで、一般向けの講習活動に従事する。このほか、テレビ東京の番組「開運なんでも鑑定団」で自動車関連出品の鑑定士としても活躍中である。また、ジャーナリスト活動の経験を活かし、安全運転マナーの向上を促進するため、株式会社ショーファーデプトを設立。主として事業者や特にマナーを重視する運転者に対する講習も行っている。
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