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歴史的建造物が自動車博物館へ! 旧岐阜県庁舎の夢あふれる再生計画スタート!!

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TEXT: 奥村純一(OKUMURA Junichi)  PHOTO: 奥村純一(OKUMURA Junichi)/一般財団法人ワールドヘリテージ財団  FACT CHECK: 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)

  • ずらりと並んでいるのは、オベ・アンダーソン率いるトヨタ・チーム・ヨーロッパ(TTE)のもと、世界ラリー選手権(WRC)を戦ったトヨタワークスのラリーカーたちだ
  • 1979年サザンクロスラリーで優勝したグループ2仕様の日産「スタンザ」が鎮座する。手前にチラリと見えるのは、1982年のニュージーランドラリーでワルデガルドのドライブによりトヨタにWRC2勝目をもたらしたトヨタ「セリカ2000GT」
  • 当時の販売店などで使われていたオートモビリアも配置されたガレージ。ヒルクライム仕様のフォルクスワーゲン「シロッコ」、ヒストリックカーレース仕様の「カローラ」、そして1979年にマツダオート東京が初めてデイトナ24時間レースに参戦したマシンが並ぶ
  • グループ1時代の日産「ブルーバード」は、オランダで見つかったサファリラリー用のマシン。並ぶ2台のマツダ「RX-7」はグループBのワークスラリーカーだ。奥に見えるのは、國江氏がシリーズ戦へ参戦するために同スペックで製作したレプリカである
  • 2代目トヨタ「MR2」をベースに、トヨタ系レーシングチーム「SARD」がル・マンへ参加した「MC8R」のほか、貴重なレーシングカーが多数収納されている
  • 100年を超える歴史的建造物である旧岐阜県庁舎を、宿泊施設などを備えた自動車博物館へとリニューアル。岐阜の新たな観光名所は2029年4月オープン予定であり、今から楽しみだ
  • 自動車博物館としてリニューアルオープンする旧岐阜県庁舎。設計・デザインを担当する建築家の山下泰樹氏による正面の完成パース
  • 同じく山下泰樹氏による完成パース。西側には施設が追加建造される予定であることがわかる
  • 建築家の山下泰樹氏による完成パースを見ると、庁舎の中央に位置する中央階段ホールにはエントランス受付が追加され、特別館への入り口となるようだ
  • ずらりと並んだコレクション。コンペティションユースである「いわゆるワークスカー」というだけでなく、そのほとんどにロールケージが組まれているのがこのミュージアムの特徴だ
  • トムスが輸入し、舘信秀氏がステアリングを握った「シュニッツァー セリカLBターボ」は、シルエットフォーミュラ時代を象徴するマシン。長らく行方が分からなかったが、2025年に再び日本の土を踏んだ
  • グレードは「T」だというが、ご覧のとおりアップデートを重ねている。10年を超える國江氏のサーキットでの相棒となったポルシェ「911T」は、ひときわ思い出深い1台だ
  • 國江氏の日本車回帰のきっかけとなった「トムス 童夢85C-L」。デイトナ24時間レースで総合3位と好成績を残した「クズ マツダDG4」や、IMSA GTPのマシンであるマツダ「RX-792P」が並ぶ
  • 自らもステアリングを握り、さまざまなクラシックカーレースを楽しむワールドヘリテージ財団理事長の國江仙嗣氏。2025年のシチリア島での「タルガ・フローリオ」リバイバルレースでは、地元テレビからの取材も受けた

大正時代建設の「旧岐阜県庁舎」を自動車ミュージアムに再生させる壮大プロジェクトが始動!

全国にアミューズメントフィットネスクラブを展開しているのがフィットイージー株式会社です。同社の代表であり、有数のクラシックカー・コレクターとしても知られる國江仙嗣氏が、大正時代に建設された「旧岐阜県庁舎」を自動車ミュージアムとして再生させる壮大なプロジェクトを始動させました。東南アジアで朽ち果てていたル・マン出場車の奇跡の復元エピソードから、2029年春にオープン予定の複合施設の全貌まで、その熱き情熱の軌跡をレポートします。

世界的に有数なレーシングカーコレクター國江氏のモータースポーツへの情熱と本格レース参戦の軌跡

全国にアミューズメントフィットネスクラブを展開するフィットイージー株式会社。同社は、トヨタ自動車のモータースポーツ部門であるトヨタ ガズー レーシング(TGR)の活動を支援している。開幕6連勝からの14戦中12戦で表彰台の頂点に立つ圧倒的な強さを見せた、2025年度のFIA世界ラリー選手権(WRC)での活躍は記憶に新しい。「FIT-EASY」のロゴをまとったトヨタ「GRヤリス」の勇姿を覚えている人も多いだろう。

その代表である國江仙嗣氏は、有数のクラシックカーおよびレーシングカーのコレクターとして知られた存在だ。2025年末にはシルエットフォーミュラ時代を象徴する「シュニッツァー セリカLBターボ」を日本へ里帰りさせるなど、日本にゆかりのあるクルマたちを積極的にコレクションしている。

國江氏のモータースポーツへの情熱は、高校生だった17歳の頃にさかのぼる。1967年式のフォルクスワーゲン「ビートル」を購入し、クルマの楽しさを知った。免許取得後は愛車をドラッグレース仕様に仕立て上げたという。

その後は同じ空冷エンジンのポルシェ「911T」でサーキットへ足を踏み入れる。長年にわたってさまざまなレースへ参戦し、愛車はアップデートを重ねた。国内唯一のJAF公認ヒストリックカーレースであるJCCA(日本クラシックカー協会)が主催するクラシックカーレースでは、最速クラスのFクラスで優勝を飾るなど、自身のドライビングスキルも磨いた。

「映画『栄光のル・マン』に憧れていましたので、ガルフカラーのポルシェでのレース参戦が夢でした」

その言葉どおり、情熱は現役のレースにも向けられた。自らガルフオイルのバックアップを取り付け、ポルシェクラブの仲間たちとGTアジアシリーズへポルシェ「911GT3」で参戦を始める。

そして2015年には、日本人チームとして初となるシリーズフル参戦を果たしただけでなく、GTMクラスのウイナーに輝いた。その結果はポルシェ本社にも認められ、翌年にはSUPER GT(旧・全日本GT選手権)のGT300クラスへチームオーナーとして参加するに至ったのだ。

東南アジアで朽ちた「トムス 童夢85C-L」をレストアし、ル・マンクラシックでクラス優勝果たす!

2018年にはガルフに続いてTAGホイヤーのスポンサーもついた。これによって自分自身のなかでの「栄光のル・マン」には一区切りがついたと國江氏は語る。本格的なレースに参戦するにあたり、所有していたビンテージカーは数台を残して手放していたが、再び好きな時代のクルマへと戻った。

現在のラインアップを見ると、コレクションのほとんどをロールケージが組まれたマシンが占めている。そのなかでも、コンペティションユースの日本車がまとうオーラには圧倒される。それもそのはず、メーカーが作った純然たるワークスカーが並んでいるのだ。

そのなかの1台に、数奇な運命をたどった名車がある。友人が東南アジアを旅行中に朽ち果てたレーシングカーを見つけ、「好きそうだから」と國江氏へ写真を送ってきた。それは紛れもなく、ル・マンへ参戦した「トムス 童夢85C-L」であった。

1985年のル・マン24時間レースにて、中嶋悟氏、関谷正徳氏、星野薫氏のドライブにより12位完走を果たした名車だ。しかしレース後は複数のオーナーを経て、東南アジアの工場脇で野ざらしになっていたのである。

國江氏はこの個体を日本へ持ち帰り、見事に復元させた。2022年のル・マン・クラシックでは、トムスの舘信秀氏が監督を務め、当時のドライバーである関谷正徳氏と、中嶋悟氏の子息である中嶋一貴氏のドライブによりクラス優勝を達成したことは記憶に新しい。

ほかにも、トヨタ・チーム・ヨーロッパ(TTE)の歴代WRC参戦車や、サザンクロスラリー優勝車の日産「スタンザ」といったラリーカー。さらにアメリカのIMSAを戦ったマシンなど、日本にゆかりのある名車たちを積極的に里帰りさせているのだ。

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