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歴代最強711psの新型ポルシェ「911ターボS」が国内初公開! ポルシェジャパンがオートモビルカウンシル2026で描いた「過去・現在・未来」の物語とは?

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  FACT CHECK: 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)

  • 半世紀を隔てながら、丸目ヘッドライトのシルエット静かに共鳴する
  • シルバーグレーのボディに大型リアウイングを備えた新型911ターボS。国内初展示となった1台だ
  • 新型911ターボSに標準装備されるHDマトリックスLEDヘッドライト
  • スクリプト体の「turbo S」エンブレムは1974年登場の初代911ターボから続く伝統的な表現。
  • リアエンジンに2基のeターボを組み合わせたT-ハイブリッドドライブ。わずか1.9kWhのバッテリーで711psを実現した点が革新的だ
  • ターボナイトアクセントを全面採用したコクピット。メモリー機能付き18wayアダプティブスポーツシートプラスが標準で与えられる
  • 標準装備のPCCBはフロント420mm、リア410mmで歴代2ドアポルシェ最大径。イエローのキャリパーはPCCBの識別色だ
  • 岡西佑奈氏による書「タイカンターボGT」の掛け軸を伴って展示されたタイカン ターボGT
  • タイカンターボGT専用に開発されたエアロブレード付きフロントスポイラー が備わる
  • 電動・空冷・T-ハイブリッドという異なる動力を持ちながら、50年を超えて同じシルエットを守り続けるポルシェの哲学が凝縮された3台
  • 会場に設置された解説パネル。岡西氏が6歳から書を始め、ポルシェのオーナーでもあることが日本語・英語の両言語で記されている
  • 2025年10月4日、PEC東京の開設4周年記念イベントで書家・岡西佑奈氏が描いた作品「夢」
  • 引き起こし式ドアハンドルのデザインはGシリーズ以降の世代にも継承され、現行型にもその造形の記憶が宿る
  • 角張ったブロック体の「911」エンブレムは空冷時代のクラシックな面持ちを今に伝えるディテール
  • Gシリーズ2.7は当時の最量販グレード。今や希少なビッグバンパー+ナローフェンダーの組み合わせで、レトロコレクションのモチーフに選ばれた
  • 新作レトロコレクションのロングスリーブTシャツと、そのモチーフとなった1976年式「911」
  • クッキーカッタースタイルのアロイホイールを履くオレンジ色のGモデル
  • 左から「未来」「過去」「現在」という時系列の逆順で並ぶ3台が、ポルシェの50年を俯瞰で見渡せるブース全景

1976年式911SCのヘリテージから最新911ターボまで一堂に会したポルシェジャパンの熱意

千葉県の幕張メッセで開催された「オートモビルカウンシル2026」から、ポルシェジャパンのブース展示をレポートします。日本初公開となった新型ポルシェ「911ターボS」から電気自動車の「タイカン ターボGT」、そして1976年式のクラシックモデルまで、ポルシェの過去と現在、未来が凝縮された空間をご紹介します。

歴代最強の新型「911ターボS」と最速の電気自動車「タイカン ターボGT」

4月10日から12日にかけて、千葉県の幕張メッセで「オートモビルカウンシル2026」が開催された。もともとは「ヘリテージカー」と称するクラシックカーのトレードショーとしてスタートしたイベントである。しかし当初から「Classic Meets Modern(クラシック ミーツ モダン)」をスローガンに掲げ、クラシックカーのみならず現代のクルマにもスポットライトを当てる場としてきた。2023年の第8回開催からは「Classic Meets Modern and Future(クラシック ミーツ モダン アンド フューチャー)」へと発展し、自動車の過去・現在・未来が一堂に会するというテーマが正式に掲げられた。

11回目を迎える今年は、新たに「クルマともっと恋をしよう。」というモットーが掲げられた。この理念に賛同した国内外の自動車メーカーが積極的にブースを展開するなか、常連中の常連というべき「ポルシェジャパン」のブースについてレポートする。

エスカレーターでメインゲートからホールに降りると、いきなり目に飛び込んでくるのがポルシェのブースだ。千葉県木更津市にある大型ブランド体験施設「ポルシェ・エクスペリエンスセンター(PEC)東京」をイメージさせる空間設計が来場者を出迎える。ブースの両脇には、未来を象徴する電気自動車(BEV)「タイカン ターボGT」と、T-ハイブリッドドライブテクノロジーを搭載した新型「911ターボS」が並ぶ。そして中央には「ポルシェクラシック」から、鮮やかなオレンジ色の1976年式「911」クーペが展示され、新旧モデルがよく似たシルエットを並べている。

最大のトピックは、今回のイベントが日本国内での初公開の場となった新型「911ターボS」だ。2025年9月にドイツのミュンヘンで開催された「IAAモビリティ」にてワールドプレミアされたモデルである。400Vシステムを採用した軽量なT-ハイブリッドドライブテクノロジーを投入し、システム総出力は歴代911のなかで最もハイパワーとなる523kW(711ps)を発揮する。

東京マラソン2026で審判長車を務めたタイカン ターボGTと書家・岡西佑奈氏の「夢-YUME」作品とのコラボ

いっぽう、左端に展示されたタイカン ターボGTは、通常時580kW(789ps)を発揮し、ローンチコントロール使用時には760kW(1034ps)へと跳ね上がる。さらに最大2秒間のオーバーブーストパワーでは815kW(1108ps)をマークする、現時点における最速のポルシェ市販電気自動車である。2026年3月1日に開催された「東京マラソン2026」では、審判長車として先頭ランナーに追走したオフィシャルカーでもある。

昨年のオートモビルカウンシル2025(幕張メッセ)においては、ポルシェの電動化をテーマとした完成作品『雅-electric-』が、書家でありアーティストの岡西佑奈氏の書道ライブパフォーマンスによって発表された。今回の東京マラソンでも審判長車を務めた同車両のフロントフードには、岡西氏の新作として「夢-YUME」の文字が描き込まれている。さらにその傍らには「タイカンターボGT」と縦書きされた掛け軸も置かれており、ポルシェの先進技術と日本の伝統文化が融合した展示となっていた。

ポルシェブランドの新たな「レトロコレクション」と展示車1976年式ポルシェ「911 2.7」との見事な融合

そして過去(クラシック)を体現するモデルが、中央に配置された1976年式のGモデル(ビッグバンパー世代)である。この鮮やかなオレンジ色の911クーペが今年のセンターを飾ったのには、重要な理由があった。

「オートモビルカウンシル2026」の大会初日である4月10日、ポルシェのライフスタイルブランド「ポルシェライフスタイル」に新たな「レトロコレクション」が追加され、この会場にて初公開された。この新作コレクションには、オレンジ色でナローフェンダーのGモデル「911 2.7」を描いたイラスト入りのロングスリーブTシャツやトートバッグなどが含まれている。そのため、日本のポルシェクラシックが国内で似たスペックの個体をわざわざ探し当て、イベントに出展したという。

イラストの911が履いている「フックス」製アロイホイールに対し、実車はいわゆる「クッキーカッター」スタイルのアロイホイールを装着していること以外は、ほぼ同じビジュアルである。今となっては希少なビッグバンパーとナローフェンダーを組み合わせた2.7リッターモデル、さらにレアなオレンジ色の一台を用意する点に、ポルシェジャパンの並々ならぬ熱意とこだわりが感じられた。

過去・現在・未来を、3台で。1976年から2026年まで、50年分の時間をブースのなかに収めたポルシェジャパンのブース。T-ハイブリッドで武装した新型「911ターボS」も、最大1108psのBEVも、いずれ次の時代には「クラシック」と呼ばれる日が来る。その頃もきっと、このブースには新しい「未来」が並んでいるはずだ。

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 1960 年生まれ 大学卒業後ベストカーガイド編集部勤務。1990年オートスポーツ誌に転職、1992年F1速報誌(アズエフ)編集長。1995年月刊ビデオマガジン編集部に転職、1996年ベストモータリング編集長(のち局長兼務)。2005年ネコパブリッシング・イベント本部長/4輪編集局長兼務。2015年交通タイムス社に転籍、2020年より現職(総編集局長)自動車の分野に問わずオールマイティだが、特に旧いモータースポーツとクラシックカーに造詣が深い。愛車は1969年DATSUN Fairlady SRL311/YAMAHA RD250ほか

 

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